歌手でタレントのファーストサマーウイカが「ENCOUNT」の取材に応じ、自身の「肩書き問題」について言及した。
4月2日よりテレビ東京系で放送開始のドラマ「私のエレガンス」で初主演を務めるウイカ。現在ではタレントとしての印象が強く、巧みな話術を武器にバラエティ番組で大活躍中だが、もともとは役者志望で、地元・大阪の小劇場で活動していた時期もあったという。
その後、東京の劇団に憧れて上京し、2013年にはアイドルグループ・BiSに加入、芸名を「初夏」から「ファーストサマーウイカ」へ変更した。14年に同グループは解散となるも、ウイカは持ち前のキャラの濃さを武器に様々なジャンルで“マルチタレント”として大きな存在感を放つことに。
しかし、役者、歌手、アイドル、バラエティタレントなど、多くのキャリアを経験してきたウイカは、同メディアの取材の中で、「肩書き問題はずっとあります」と告白。「今までは、その瞬間、いちばんおもしろいものを選ぶようにしていたんですけど。なんでもいいですけど、“マルチタレント”がイヤだということだけはわかります。マルチタレントって、いちばんわからなくないですか?」と漏らした。
自身を「マルチタレント」と呼ばれることに、ウイカは「ちょっと笑ってしまう」とし、「本当は、俳優がいいんですよ。“女が優れている“(女優)とも言いたくない。だから、俳優がかっこいいなと思う。でも、アーティストもいいなぁ。いやぁ悩みますね。だからこんな風に定まらないんです」と語っている。
また、ウイカは自らのキャリアに関して「別にブレてもいいと思うし、自分はブレさせてきた人生なんです。学校をやめて劇団に入ったり、突然アイドルになったり、軸とか全然なくて」と回想。実際、SNSでも「何をしている人なのかわからない」といった書き込みも見られると明かしつつ、「ただ、自分の中には軸があって。例えば、一瞬でチャンスにしがみつける準備をしておくとか、面白そうなものに対しての嗅覚を持ち続けるとか、自分としてはブレる準備をしています。それが、信念に近い」と強調した。
「その独自のポリシーについては一部から『カッコいいと思いました』『ウイカさんらしいですね』との声が聞こえた一方、“肩書き問題”について、『マルチタレントはイヤ』と嘆いた点には、『では、どういう風に言ってもらいたいのかな。別に人がなんと言おうと構わないのでは、と思います』『女優として一本立ちしたいのなら、相当な努力が必要』『これは仕方ないと思うなー。マルチタレントじゃないって、へりくだった考えなんだろうけど、なんか今までの自分の頑張りを否定してるように聞こえる』『え? ?でもマルチタレント的な動きを自身でしてるやん』『マルチタレントと呼ばれたくないのであれば仕事を選ぶべきだったのでは?』『じゃあ、なんて呼ばれたいの?』などの声が続出。
また、『“女が優れている”とも言いたくない。だから、俳優がかっこいいなと思う』といった表現にも、『別に女として優れている人を女優と呼んでるわけでもない。このくだりは女優さんに失礼』との反応や、『変に肩書きにこだわって自身を追い込む必要はないように感じます』『活躍するマルチタレントさんには失礼な気がします』『自分を評価したり、肩書きを付けるのは自分じゃなくて周りだということがわかってないのが問題だと思う』など、様々な反響が寄せられ、ウイカの主張に共感する人は多くありませんでした」(テレビ誌ライター)
「ブレる準備をしておく」という信念を抱いて活動していると語るウイカが、他方で、自らの肩書きについて気にしていることに違和感を抱いた人が少なくなかったようだ。
(木村慎吾)