綾瀬はるかが元特殊工作員の専業主婦役で主演するドラマ「奥様は、取り扱い注意」(日本テレビ系)が好調だ。荒唐無稽な設定に当初は視聴率が危ぶまれたものの、フタを開けてみれば初回から5話連続で二桁をマークし、第5話の平均視聴率は14.5%と前回から一気に3.3ポイントも上げた。
そんな好調ぶりには高岡早紀や星野真里らの豪華ゲスト女優陣、毎回スカッとさせてくれる綾瀬のアクションといった見どころを理由にあげる声も多い。そのなかで「細部へのこだわり」というドラマにとっての基本的な部分が、物語に厚みを与えているとの評価もあるようだ。テレビ誌のライターが指摘する。
「近年のドラマでは制作費削減のあおりを受け、セットを組まずに安易なロケで済ませたり、小道具もイチから作らずに出来あいの物で間に合わせる例が珍しくありません。それが『奥様は~』ではちょっとした小道具にこだわるシーンが少なくなく、視聴者が物語にリアリティを感じやすいのです」
たとえば10月25日放送の第4話では、「お 08-21」というナンバープレートから誘拐実行犯の車を割り出すことに成功。これも実際には「お」がナンバーに使われることはなく、3桁のナンバーは「8-21」と頭にゼロを付けないので、見る人が見れば架空のナンバーであることがわかる。つまり現存するナンバーと被ってしまうトラブルを避けつつ、いかにも本物らしいナンバーを映し出すという、小憎い演出だった。
「ほかにも注目したいのは、綾瀬が主婦仲間の広末涼子や本田翼と頻繁にスマホで連絡を取りあっているシーン。その画面はLINEにそっくりながら、デザインが微妙に異なっており、ちゃんと作りこんでいることが分かります。最近のドラマでは若者がLINEを使わずに留守電に吹き込むといった表現も珍しくないのですが、『奥様は~』ではちゃんと時代に即した演出となっています」(前出・テレビ誌ライター)
あえて現実離れしているところを探すと、本田翼を妻としながらも行為レスでいられる夫くらいのものか。ともあれ次回の小道具にも注目してみてはいかがだろうか。
(白根麻子)
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