Hey! Say! JUMPが10月12日、ファンクラブの会員サイトを更新。メンバーらが動画を通じ、今後、デビュー曲の「Ultra Music Power」を“封印”する考えであることを明かした。
故・ジャニー喜多川氏が起こした性加害問題は、「ジャニーズ」と付く事務所名やグループ名などの名称変更だけでなく、曲にも及んでいる。メンバーによるとこの動画は11日に収録したといい、まずグループ名について言及。これは、8人で変更はしないことを確認したという。そしてデビュー曲について山田涼介が「(曲の冒頭に)『J! Johnnys’』というかけ声があることは事実なので、今後一切歌わないほうがいいのではないかという判断になりました」と“封印”を宣言。続けて山田は、「もちろん寂しさはある」とし、「こればっかりはしょうがないことだと思っています」と心境を吐露。さらに「僕らも思い入れの強い曲ではあるんですけど、こうなってしまった以上はそんなことは関係ない。僕らの強い意志として歌わない方が良いよねという判断になりました」と語った。
そして山田は改めて、グループ名を変更しなかったことに触れ「僕たちは16年間、“JUMP”のJがジャニーズだという認識のもと活動していたことがなかったので、これからもできればHey! Say! JUMPという名前で活動していきたいなと正直思っております」と語り、グループの略称である“JUMP”については事務所から変更を提案されたと告白。しかし、「(略称の変更は)判断しかねている部分もある。またそこは決まり次第お伝えしたい」と明かしている。
「Hey! Say! JUMPに限らず、様々な要因で封印せざるを得ない、あるいはしてしまった曲というのは過去にも存在しています。2011年に東日本大震災が起きた際は津波による甚大な被害を鑑み、サザンオールスターズは名曲の『TSUNAMI』を封印。18年のベストアルバム『海のOh,Yeah!!』には収録されましたが、震災以降、メディアではほとんど流されず、ライブでもいまだに歌われないままです。また、元チェッカーズで歌手の藤井フミヤは、チェッカーズ時代の初期の曲の多くを1993年にソロデビューした時から“封印”していたことを21年に明かしています。理由は初期の楽曲が“強力すぎた”こと、ソロになり自分だけチェッカーズのヒット曲を歌うことがためらわれたからだとか。ただ、コロナ禍をきっかけに『歌えるなら歌っていこう』と考え直したそうです」(芸能記者)
ネット上ではHey! Say! JUMPの決断に「悩んで決めた覚悟を今は尊重したいと思います」と支持する声も上がったが、「もったいない。最初のフレーズだけ変えられませんか?歌って欲しい。勇気がもらえる応援歌です」「Japanとかにして、デビュー曲も解釈変えても良いんじゃないかなと思う」など、惜しむ声や提案もあった。
いつか、時が来れば、形を変えて歌われる日もくるかもしれない。
(柏原廉)