視聴率で低迷するフジテレビに、変革の時が訪れようとしているという。来年以降、旧ジャニーズ事務所（SMILE-UP.）に在籍していた、「辞めジャニ」タレントの露出がグンと増える可能性が高くなっているからだ。
「TVerや自社の見逃し配信サービスFODに力を入れているフジですが、TVerに最近、山下智久が出演した『コード・ブルー －ドクターヘリ緊急救命－』、『プロポーズ大作戦』、『5→9～私に恋したお坊さん』の配信を開始。これは、山下を来年ドラマで起用するつもりだからだと言われ、その伏線として、過去の出演作を放出しているようです」（スポーツ紙記者）
フジでは、同じく辞めジャニでの錦戸亮の作品「トレース～科捜研の男〜」の配信も開始。2人には、来年4月期のドラマへの出演オファーがあるようだとか。
「特に山下については、『コード・ブルー』に代わる、初めから映画化も視野に入れたシリーズ作を準備しているという噂です。錦戸は、『週刊文春』で赤楚衛二主演の大病院を舞台にしたドラマに内定していると報じられています。どちらのドラマもかなり予算をかけているようで、来年の目玉にするつもりだとか」（民放関係者）
山下と錦戸のファンにとってはうれしい話だが、他局の関係者は驚きを隠せないでいるという。というのも、これまでフジは辞めジャニを冷遇してきた過去があるからだ。
「フジは、故・ジャニー喜多川氏の性加害問題を巡る対応で批判された藤島ジュリー景子氏が勤務していたこともあり、テレビ局の中でも蜜月関係だった。出向という形でフジから旧ジャニーズに人材も送られ、特にジュリー氏と仲が良かったS氏は取締役にまで上りつめ、S氏と通じている社員が目を光らせて、辞めジャニはフジで冷遇されてきました。元SMAPの草彅剛が、今年1月期に主演を務める『罠の戦争』を放送する際も、旧ジャニーズとかなり協議が重ねられたそうです」（前出・民放関係者）
そんなフジの“辞めジャニ積極起用”への方針転換―。きっかけは、やはり性加害問題で、旧ジャニーズに抵抗感を覚えていたスタッフが次々と反旗を翻したからだといわれている。
「草彅のドラマもそうですが、『まつもtoなかい』の初回放送に元SMAPの香取慎吾をキャスティングするなど、辞めジャニを何とか起用しようと動くスタッフもいる。その一方で、もっと強硬に旧ジャニーズタレントの“排除”に動いている勢力もいると聞いています」（放送作家）
また、フジでは上向かない視聴率を挽回すべく、他局に先駆けて大胆な構造改革を断行する必要もあり、現に、それを予感させる動きも制作会社スタッフが明かす。
「基本的には視聴率がとれる旧ジャニーズタレントですが、視聴率がもしとれなくなれば、今後はシビアに判断し、ドラマだけでなくバラエティや歌番組でも忖度なしという話です。また、女性視聴者獲得の一環で、若い世代に人気のK-POPアーティストで『第74回NHK紅白歌合戦』にも出場するSEVENTEENは、現在放送中のドラマ『トクメイ！警視庁特別会計係』の主題歌を担当し、12月6日放送される『2023FNS歌謡祭第1夜』にも出演とフジは猛プッシュ。一説には、来年4月からSEVENTEENのバラエティ番組制作の噂もあるほどです」
そんな変革の波は、嵐のメンバーにも容赦なく襲ってきそうだ。
「相葉雅紀に関して、各方面から疑問の声が出ているそうです。MCを務める『木7◎×部』は、10月26日に放送した「初回2時間スペシャル」が平均世帯視聴率で5.1％（ビデオリサーチ調べ／関東地区）と振るいませんでした。このまま行けば、来年4月での打ち切りもあり得ます。また、相葉が例年総合司会を務める『FNS歌謡祭』も仕切りが今一つと言われ、草彅剛に司会を戻したほうがいいという声もあります。相葉は、『2023FNS歌謡祭』が最後の司会になるかもしれませんよ」（フジテレビ関係者）
旧ジャニーズへの過度の忖度を見直しつつあるフジテレビ。視聴者はどのような判断をするのかが、ますます注目される。
（渡邊伸明）
