インターネット上の仮想通貨「ビットコイン」の価格が乱高下している。昨年12月には1ビットコイン当たり230万円超の高値をつけたが、今月17日午前には一時、100万円を割り込むまで下落。この“ナイアガラの滝”を思わせるような暴落で、お笑いタレントの出川哲朗が非難にさらされるという“珍現象”が起こった。
出川といえば最近、仮想通貨取引所「コインチェック」のテレビCMが何かと話題だ。「なんでビットコイン取引はコインチェックがいいんだよ? 兄さん! やっぱ、知らないんだ!」「兄さんが知らないはずないだろ」「じゃあ、教えてよ! なんでビットコインはコインチェックがいいんだよ!」と、出川が一人二役で兄弟役をこなし、ビットコインについて弟が兄に激しく問いただすシーンが印象的だ。
17年12月30日に配信された情報サイト「CNET Japan」によると、同年12月13日より出川のテレビCMを放映。その効果もあり、コインチェックのユーザー数は10倍に膨れ上がったというから驚きだ。しかし、これが皮肉な結果を呼んだとトレンド雑誌の記者は指摘する。
「出川のテレビCMが始まったときは、ビットコインをはじめ、ほかの仮想通貨の価格も上昇傾向にありました。ところが、12月下旬から大きく値崩れを起こし、今月中旬には100万円台まで急降下。もともと仮想通貨の価格は変動が激しいのですが、出川のCMを見て始めた初心者にとっては厳しい洗礼だったのではないでしょうか」
SNSなどでは「年末年始に始めた“出川組”は全滅かな?」「出川のせいで損した皆さん、ご愁傷様です」など、仮想通貨取引ビギナーを心配する声も少なくない。実際、損をした人も多く、「もう無理です」「1500万円がなんだかんだで600万円……」などネット上に悲鳴が上がっている。
出川にしてみればとんだとばっちりだが、行き場のない怒りがCMキャラに向かってしまったようだ。
(石田英明)