花粉症じゃなくても「花粉肌荒れ」は起きる!?皮膚科医が教える10の予防策

 今年も花粉シーズンがやってきました! 外出自粛が叫ばれる今、例年よりは花粉に触れる機会は減りそうですが、ちょっとした外出時でもマスクの隙間から容赦なく襲いかかってくるのが花粉。花粉症の人はもちろん、肌荒れに悩まされている人も注意が必要です。

 というのも、「自分は花粉症じゃないから大丈夫」と思っていても、実はその肌の赤みやかゆみが花粉のせいだったということもあるからです。皮膚科医の日比野佐和子さんは、「花粉症の人でなくても『花粉肌荒れ』予防策を講じることが大切」と述べています。

 資生堂の研究によると、多くの花粉症の原因にもなっているスギ花粉のタンパクである「Cryj1(クリジェイワン)」という物質が肌に付着すると、通常は活動していない肌の中の「トロンビン」という酵素を活性化させてしまうそう。すると、表皮細胞が興奮状態になって肌荒れの原因になるのだとか。そして、それは花粉症でない人にも起こり得るそうなんです。そんな花粉肌荒れ。どのように予防すればいいのでしょうか?

 日比野さんは、“花粉を肌に付着させないこと”と“皮膚のバリア機能を低下させないこと”の2つがポイントだと述べています。そして、具体的には次の対策を挙げています。

■トロンビンの活性化を抑えることで花粉をバリアするスキンケアやメイクアイテムを塗って肌をガードする。

■マスクの刺激から守るため、柔らかい素材の不織布マスクや綿・麻・絹などの天然素材のマスクを選ぶ。

■花粉が多い日の外出を控える。

■帰宅したらすぐに刺激の少ない洗顔料で洗顔し、花粉を洗い流す。

■洗顔後はできるだけ早くしっかりと保湿をし、バリア機能対策を行う。

■換気で窓を開けるとき・ベランダで作業するときなど、外出を控えていても花粉対策を怠らない。

■抗酸化物質(ビタミンA・C・E)、ポリフェノール、アスタキサンチンを摂取する。

■乳酸菌豊富で腸内環境を整えてくれるヨーグルトや、免疫バランスを維持して花粉症の症状を軽減することが分かっている「パラミロン」という食物繊維が含まれるユーグレナなどを食べる。

■腸の吸収障害を避けるため、食べ過ぎない。

■睡眠不足や不規則な生活を含めた、日常生活におけるストレスを避ける。

 とくに、30~40代の肌は、季節の移り変わりの時季に肌の“ゆらぎ”が起きやすいといわれているため、自分の肌の調子をよく観察しながら、花粉と上手に付き合っていきましょう。

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