連ドラの最終回がどんどん放送される中、視聴満足度が高いとされていた吉高由里子主演ドラマ「最愛」(TBS系)が12月17日に最終回を迎えた。
2006年に白川郷で起きた殺人事件における死体遺棄の共犯者であり、2021年に東京で起きた連続殺人事件の犯人は、井浦新演じる弁護士の加瀬賢一郎だったことが判明。加瀬(井浦)は15年前に白川郷で起きた事件の現場に偶然居合わせ、倒れていた梨央(吉高)のために救急車を呼ぼうとするも、父・達雄(光石研)から「子どもたちをさらし者にできない」と懇願され、事件隠蔽の手助けをすることに。また2021年に東京で優(高橋文哉)ともみ合って池に落ちた後、這いあがってきた昭(酒向芳)を加瀬が発見。15年前に白川郷で息子・康介(朝井大智)が起こした事件を「康介はちょっといたずらしただけ。悪いのは誘ってくる女のほう」「優が犯人だと警察に知らせに行く」と加瀬に訴え、それを聞いていた加瀬は昭を手にかけてしまう。また、真田家の不祥事を記事にまとめていたしおり(田中みな実)に、記事の掲載をやめてほしいと頼みにいった加瀬は、雑居ビルの外階段でもみ合いになり、しおりが足を滑らせて転落。加瀬は警察に連絡することなくその場を立ち去っていたことが伏線回収された。
すべての謎は解けたが、加瀬は梨央と優を大輝(松下洸平)に託して失踪。どの事件も証拠不十分のため加瀬を指名手配することはできず、すべての登場人物たちがこのドラマのキャッチコピーである“真相は、愛で消える。”を見事に演じきった。
「『ちっちゃい手やな』という大輝に、『あったかい手やな』と梨央が答え、2人が笑い合う姿で幕を閉じた『最愛』でしたが、ネット上には加瀬のその後に思いを馳せる声があふれました。『どうか加瀬さんがどこかで生きていますように』『まさか加瀬さんはもう‥‥なんてことがないことを祈るばかり』『“真相は、愛で消える。”が痛いくらいよくわかった。加瀬さん、どこかで生きててほしい!』など、加瀬がどこかで生きていることを願う声が大半を占めているのは、加瀬を演じた井浦がどこか危うい空気感をまとった役者だからこそではないでしょうか」(テレビ誌ライター)
ドラマが終わった後も気になる加瀬を演じた井浦は、影の主役だったと言えるかもしれない。