【らんまん】万太郎の同居人が一挙に転居、不自然な描写が示す展開とは

 こんないっぺんにみんながいなくなるなんて…。不自然に感じた視聴者も少なくなかったはずだ。

 8月14日放送のNHK連続テレビ小説「らんまん」第96回では、主人公の万太郎(神木隆之介)と妻の寿恵子(浜辺美波)が暮らす東京・根津の十徳長屋から、同居人が次々と引っ越していく様子が描かれた。

 東大卒の文人で、坪内逍遥がモデルとされる丈之助(山脇辰哉)は、遊女を身請けして所帯を持つことに。棒手振りの福治(池田鉄洋)は長屋仲間である女中の花純(山谷花純)と一緒になった。倉木(大東駿介)は運送業の仕事を得て、妻のえい(成海璃子)ら家族と共に寮に入ることになり、いきなり4軒が移転。残るは未だ二つ目の噺家・九兵衛(住田隆)だけとなった。

 それにしても、一部の住民だけが出ていくならともかく、いっぺんに6軒中の4軒が出ていくとは異常事態ではないか。引っ越しの理由はそれぞれであり、たまたま時期が重なっただけではあるが、物語としてもいささか不自然さは否めない。

 一方では4軒が出て行った後にナレーションで「こうして3年が経ちました」と説明される場面も。さすがに展開が急すぎるのだが、なぜこのような無理のある展開を描いたのだろうか。

「本作は実在の植物学者である牧野富太郎博士をモデルにした物語。牧野博士は1927年(大正15年)に大泉(現・練馬区)に転居し、邸宅の跡地は牧野記念庭園となっています。しかし物語はまだ明治半ばであり、牧野博士は同じ場所に住み続けていました。その状況で物語を新たな章に展開させるためには、周りの人物を入れ替えるのが手っ取り早い手法なのでしょう」(テレビ誌ライター)

 8月中旬に入って「らんまん」は第20週へと突入。残りは7週となり、全体の3分の2が経過したところだ。

 しかし万太郎は生活の本拠が変わらず、引き続き植物の研究に没頭。今後、借金取りに追われるといったドタバタはあるものの、もはや故郷の高知に帰るでもなく、ドラマチックな展開は望みづらい状況でもある。

 とはいえドラマのほうは「万太郎は研究を続けました」というわけにもいかず、なんらかのテコ入れが必要。史実をベースにした物語だからこそ、ここは創作要素の出番だろう。

「そもそも十徳長屋の同居人たちからしてドラマならではの架空の人物であり、彼らが万太郎に関わり続ける必要はありません。ここで物語をグイっと展開するなら、一気に総とっかえしたほうが後のストーリーを描く際にも都合がいいのでしょう」(前出・テレビ誌ライター)

 すでに実家の造り酒屋・峰屋は廃業し、故郷からの仕送りにも期待できない万太郎。彼はここからどんな学者生活を送るのか。そして万太郎の生活を支える寿恵子はどんな奇手を繰り出すのか。登場人物が大きく入れ替わるであろう今週からが、制作側の腕の見せ所となりそうだ。

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