「推し」の門出の日に立ち会えないファンは無念極まりないだろう。4 月4 日にハロー!プロジェクトのアイドルグループ「BEYOOOOONDS」の山崎夢羽が、6月27日の春ツアー最終公演をもってグループおよびハロー!プロジェクトを卒業することを発表した。アイドルウォッチャーがグループと山崎の人気ぶりについて解説する。
「『CHICA#TETSU』(チカ#テツ)、『雨ノ森 川海』(あめのもり かわうみ)、『SeasoningS』(シーズニングス)の3ユニットで構成されるグループで、2019年にシングル『眼鏡の男の子/ニッポンノD・N・A!/Go Waist』でメジャーデビューを飾るや同年の『第61回輝く!日本レコード大賞』で最優秀新人賞を受賞しました。コミカルでアップテンポな曲調に寸劇やコントをミックスさせたり、壮大なオーケストラに意表を突くように等身大の女子の心情が差し込まれたりと一癖も二癖もある楽曲が人気です。中でも山崎は『雨ノ森 川海』に在籍する人気メンバーの1人。全楽曲の中で唯一、『眼鏡の男の子』でセンターを務めたエース格になります。21年公開の映画『あの頃。』(ファントム・フィルム)で松浦亜弥役として出演して話題を呼びました」
卒業理由について、「活動を行っていくうちに、もっともっと音楽を学んで様々なジャンルの歌を歌いたい!まだまだ自分自身に挑戦したい!という贅沢ですが…そんな思いが芽生えてきました」とした上で、「1人で自立し、自分の可能性を広げられるように、これまで学んだ事をさらにレベルアップさせるため、違う環境で学ぶ事を決断し、卒業を決めました」とグループのホームページにコメントを記した。唐突過ぎる人気メンバーの卒業発表にファンがショックを受けしまったのは想像に難くない。しかしながら、それ以上にファンをガッカリさせたのは卒業公演が開催される会場のほうかもしれない。前出のアイドルウォッチャーが苦言を呈する。
「予定している『豊洲PIT』は人気メンバーの卒業コンサートの会場としては狭すぎます。スタンディングでキャパが約3000人とライブハウスとしては都内最大規模ですが、近年の人気メンバーの卒業コンサートが行われてきた日本武道館や横浜アリーナの半分にも満たない。恐らく、大箱を押さえるスケジュールを確保できないぐらいに山崎のグループ卒業が急を要するものだったのでしょう。ちなみに、23年5月に日本武道館で開催されたコンサートには誰も卒業しないのに約8000人のファンが入る大盛況ぶりでした。もちろん、チケットの抽選から漏れたファンも多数いた。今回の卒業コンサートは昨年の武道館公演以上にチケットの競争倍率が跳ね上がるのは必至です」
せめて、転売目的の商売人が現れないのを祈るばかりである。