タレント・坂上忍が世の中に蔓延する多種多様なハラスメントに対し、「面倒くさいし、くだらない」とイライラを爆発させた。いわく「最初の頃は年齢を重ねても時代にそこそこ対応しなきゃいけないと思ってたけど、もうやめましたね。多すぎる」とのことで、ジェネレーションギャップを埋めることに疲れたようだ。
それは情報番組「ワイドナショー」(フジテレビ系)6月30日放送回でのこと。番組では、昨今の就職面接ではハラスメントの要素が含まれるような質問ややり取りが敬遠される風潮にあるという情報を紹介し、MCのお笑い芸人・東野幸治が坂本にまずはこう振る。
「坂上さん、何か世の中的に、いろいろな細かいハラスメントとかがあって、“不機嫌ハラスメント”…通称“フキハラ”」
すると坂本は「え、それ、オレに言ってんの?」と険しい表情に。ロンドンブーツ1号2号・田村淳が笑いながら「一般的にこういうのがありますよってこと。これを自分のことだと思う認識があるんですか?」と指摘を入れると、坂上は「また吉本の連携プレイ! ホントに良くないよ!」と吉本興業の2人に“してやられた”と嘆いたのだった。
さらに坂本は、改めて細かなハラスメントが叫ばれる時代への思いを聞かれ、“面倒くさいからもうやめました”と明かすと、「こんなことやってたら生きてられないもん」と吐露。職場で上司が不機嫌な空気を醸し出すことが部下への圧迫につながるという“フキハラ”についても「だったら、オレみたいに普通にしてても不機嫌な顔って思われる人は、それハラスメントじゃないの?(実際は)不機嫌じゃないのに」と不服を申し立てた。
また、年配者ばかりが糾弾される傾向にある“ハラスメント論”において、坂上はこう指摘する。
「老害があるんだったら、若害だってある。部下の方がやるべきことをやっていなかった、上司がその結果を見て、“はぁ~…”って言ったら、それがハラスメントなの? だったら、“やってないハラスメント”もないとダメなんだよ。やるべきことをやってないんだから」
東野は徐々にヒートアップしていく坂上の様子に「ボクが求めてる坂上忍さんになって、嬉しいです」と喜んでいた。
「かつて、『ワイドナショ―』と同じフジで放送されていた情報番組『バイキング』では、MCを務めた坂上の共演者への接し方をめぐり、散々“ハラスメントだ!”と批判を浴びてきたことが大きなストレスになっていたのでしょう。ある時点で、そうした社会への寄り添いを“面倒くさいからやめた”とキッパリ断言する坂上の姿には、ネットからも『若害は間違いなくある』『都合よく被害者ぶる人が多すぎる』『何か嫌なことを言われたら“ハラスメントだ”という風潮、勘弁してほしい。こっちだって好き好んで部下を叱ったり注意してるわけではありません』などと支持する声が多く見られました。もちろん、この問題は年齢層や立場によって意見がわかれる傾向が強いですが、それぞれが互いに寄り添う配慮が求められるのかもしれません」(テレビ誌ライター)
とりわけ会社や組織内で上に立つことが増えた側の人にとっては、坂上の不満は共感するところが多かったのではないだろうか。
(木村慎吾)