森保一監督率いるサッカー日本代表は2026年の北中米W杯アジア最終予選を戦っている最中で、初戦となった9月5日の中国代表戦は7-0と圧勝した。MF伊東純也による復帰戦でのゴールも決まり、幸先の良いスタートとなったが、ピッチ外での影なるMVPは元日向坂46の“サッカー通”影山優佳で間違いないだろう。
影山といえば、多くのサッカーファンにその名を轟かせた2022年カタールW杯での専門的なコメントぶりが大きな話題となり、同大会での優勝国予想を「アルゼンチン代表」と見事に的中させた。以降はABEMAを始めとするサッカー番組での起用が急増。今回のアジア最終予選でも元日本代表DF・内田篤人氏とともにピッチサイドからサムライブルーの活躍を見守った。
そんな影山の“ツウな解説ぶり”が再び炸裂したのが、試合中継(テレビ朝日系)のアフタートークで繰り広げられた「オレの2列目」なるテーマでの討論だった。ここでは、現在の日本代表が抱える贅沢な悩みとして、サイドを含めた主力級の攻撃的MFがあまりにも多すぎる点に着目し、その中で誰を先発に起用すべきかを議論した。
森保監督が中国戦で選んだ“森保の2列目”は、左から三笘薫、南野拓実、久保建英、堂安律という布陣だったが、影山は三笘、南野、久保までは同じ選択だったが、4人目には右利きのサイドアタッカーである伊東をチョイス。
森保監督とは違う人選となった理由として「横の連携が今まで以上に見られるようになってきたのがすごく楽しみ。今日(中国戦)でいうと、久保選手と堂安選手の連携、スイッチングとか多かったと思うんですけど、伊東選手はワイドに張ることが多いので、中をエグるなり、逆に外に張るなり、連携という部分で縦と横の空気を読める選手を選んでみました」と述べ、アウトサイドからクロスボールを入れるスタイルが特徴の伊東を先発に入れることの重要性を説いた。
この的確な解説にはスタジオメンバーの元日本代表DF槙野智章氏も「見てるねぇ」と驚き、試合前に内田氏と話していた際に「同じことを言ってました」と影山の分析と“完全一致”していたとも明かして、感心。「え!? ホントですか?」と初耳だった様子の影山に対し、槙野氏は「カゲは次、森保ジャパンに入閣しようとしてるの?」と将来の野望を推察したが、影山は「違います(笑)。ファンです!ファン」と返していた。
「影山の場合、豊富な知識を有しているのみならず、それを平易に言語化する能力にも長けています。そのため、コアな海外サッカー専門番組に加え、多くの視聴者が注目する日本代表の試合でもその存在は貴重なものとなりつつあります。また、今回の中国戦では、埼玉スタジアムのピッチ脇で日本代表の新ユニフォームを着用しながらゲームを見届けました。可愛らしいポニーテール姿で男性ファンのハートもつかみ、的確な戦術分析だけにとどまらない幅広い貢献ぶりで“勝利の女神”として君臨。一方で、常に“ただのファンです”という謙虚な姿勢を崩さないあたりも、多くの人に受け入れられている愛され要素でしょうね」(スポーツライター)
サッカー観戦中は特に“戦術の解析が趣味”だという影山。日本代表がW杯で悲願のベスト8入りを果たすには、影山コーチの鋭いアドバイスを真剣に採用してみるのもアリかもしれない?
(木村慎吾)