6月18日に最終回を迎えるドラマ「恋は闇」(日本テレビ系)。あと1話で伏線回収ができるのか疑問視する声が多い中、勝手な考察をしてみたい。
真犯人はフードデリバリーの配達員・唯月(望月歩)だと思う。
6月11日放送の第9話前半で、正聖(白洲迅)から依頼されて万琴(岸井ゆきの)の部屋に韓国のり巻き「キンパ」を配達しに来た唯月。唯月は万琴を元気づけようとして玄関ドアののぞき窓から見えない位置に立ち、玄関チャイムを鳴らしたと言うが、玄関チャイムは鳴ったのにのぞき窓からは誰も見えないことに違和感を抱いた万琴は、ドアを開けて唯月に「サプラーイズ!」と顔を出されて驚き、玄関ドアで唯月を押し、唯月を転ばせてしまう。その時、唯月は手に持っていたものを落としてしまうのだが、スマホや名刺の他に注射器のようなものが転がっていたように見えたのだ。
「ホルスの目殺人事件」の真犯人は、身長175センチから180センチくらい、唯月や浩暉(志尊淳)が履いているのと同じ量産型スニーカーを履いていることがわかっている。唯月は左利きだが、万琴が第4話で真犯人と思しき黒いレインコートの男ともみ合いになり、腕を切りつけられるが命に別状はなかった。万琴はこの時の犯人が右利きだったと覚えていたが、左利きの唯月はあえて右手でナイフを使ったから、万琴は腕を切りつけられる程度で済んだのではないだろうか。
第9話のラストシーンでは、廃墟となった「よつばスーパー」が「ホルスの目殺人事件」、または浩暉の母で、異母妹のみくる(齋藤飛鳥)が刺したという弁護士でC型肝炎だった設楽久美子(紺野まひる)が13か所もメッタ刺しにされた惨殺事件の「始まりの場所」として映し出された。
ここからは完全なる個人的考察だが、実は唯月はみくるの弟ではないかと思っている。
「よつばスーパー」は、みくると唯月の母親の実家だったが、久美子弁護士(紺野)により廃業へと追い込まれてしまった。そこで唯月は久美子弁護士宅に真相を聞きに行くと、そこには刺されてはいるものの、まだ息のある久美子弁護士と、再生不良性貧血のために気を失っているみくるがいた。唯月は久美子弁護士から上から目線で罵倒されたことで逆上しメッタ刺しに。
その後、メッタ刺しにされた母親・久美子弁護士を見た浩暉は、その時点で唯月が犯人ではないかと気付く。しかしみくるの弟だからという理由から、警察には黙っているどころか、自分が犯人であるかのように見せているのではないか。その原動力は「みくるを守るため」だ。
唯月は久美子弁護士のC型肝炎キャリアの血液を浴びてしまいC型肝炎に。浩暉はすでに母子感染しており、もともとC型肝炎だったのではないだろうか。
唯月は母親の妹であるおにぎり屋「TEMARU」で働く女性と暮らすようになっていた。ちなみに「TEMARU」に勤めるこの女性は、第9話で久美子弁護士の墓の前で浩暉とすれ違い、挨拶を交わしている。
久美子弁護士をメッタ刺しにし、「ホルスの目殺人事件」を起こしているのが唯月だと気付いた大和田夏代刑事(猫背椿)は、唯月にそのことを確認しようとして殺害された。いつも大和田刑事が持っていたオレンジとブルーの飴が殺害現場に散らばっていたが、実はこの時の飴は、唯月が大和田刑事からもらっていたもので、大和田刑事のものではなかった気がする。
…などと考察してきたが、肝心の「なぜ久美子弁護士が亡くなってから10年経ってホルスの目殺人事件が起きているのか」が、さっぱりわからない。
また、真犯人の可能性がある野田(田中哲司)と向葵(森田望智)が第9話のラストシーンでどこかに向かって走り出していたことも、非常に気になる。
もし向葵が真犯人だったなら、ドラマであっても人間不信になってしまいそうだ。大どんでん返しがあって、もし正聖が真犯人だったら、しばらく誰とも口を利きたくなくなりそうだが。
浩暉はひそかに自身のC型肝炎を治療しており、健康体になるのがもうすぐで、健康体になった自分の骨髄をみくるに移植するつもりでいるように思う。しかも自分が母をメッタ刺しにし、さらに「ホルスの目殺人事件」の真犯人であると言い張り、警察の銃弾で命を落とそうとしているように思えてならない。
最終回が放送される6月18日が楽しみだ。
(森山いま)