ミセスの新曲がアニメ「フリーレン」OP起用に一部から反論も曲が浸透して徐々に空気が変わってきた!
ミセスこと、Mrs. GREEN APPLEの新曲「lulu.」(1月12日リリース)が、1月16日スタートのTVアニメ「葬送のフリーレン」第2期(日本テレビ系)のオープニングテーマに起用されたことが一斉に報じられたのは1月11日。すると、直後から、SNSでは賛否の声があがったという。
「フリーレンは世界観が命。巨大化したアーティストの色が前に出すぎるのではないか」というアニメのコアファンの声。一方で、「ミセスだからといって一括りにするのは違う」「作品に合うかどうかは曲で判断すべきだ」という反論も多く見られた。
「葬送のフリーレン」は、漫画を原作とし、「週刊少年サンデー」で連載中の作品だ。勇者と共に魔王を討伐した後、1000年以上を生きるエルフの魔法使い・フリーレンが、勇者の死をきっかけに「人の心を知る旅」に出る物語。派手な勝利譚ではなく、時間の流れや喪失、残された者の感情を静かに描く点に、本作ならではの深みがある。webメディアの音楽ライターが言う。
「実際に『lulu.』がリリースされた後で、空気は少しずつ変わり始めています。壮大でありながら感情を押しつけない旋律、ミュージックビデオは思い出をなぞるように広がる構成、そして歌詞に出てくる“誰もがこの星の子孫”というフレーズに、作品世界に寄り添う姿勢が感じられ、「思った以上にフリーレンの世界観に合っている」「これはミセスでよかったのでは」という声に変わった人もいます」
「lulu.」のテーマについて、大森元貴は、「ノスタルジーな世界観の曲」で、「過去を振り返ることで力をもらえる瞬間があって、それが同時に前を向くことと同義だったりもする」などと、1月10日配信の「モデルプレス」で語っている。昨年秋から始まったドームツアーで、観客に配布された手紙の宛名が「親愛なるluluへ」と記されていたことを思い起こすと、このモチーフが以前から構想されていたことがうかがえる。特定の誰かではなく、名づけられない存在への呼びかけ。そうした匿名性は、「人の心を知ろうとする」フリーレンの物語とも静かに重なり合う。
さらに注目すべきは、ミセスが今年1月からバンドの「第3フェーズ」に入ると宣言し、その最初の一曲が「lulu.」であること。ロックバンド、国民的アーティスト、巨大コンテンツ、そうした既存の枠組みを越え、より大きな時間や存在へと視線を広げていく意思表示のようにも見える。
そして、タイトルの末尾に添えられた「.(ドット)」もまた意味深。完結を示す記号でありながら、同時に“次がまだ続いている”ことを予感させる。この一曲は終わりではなく、これから始まる壮大な物語の起点。そんな印象を強く抱いた。
(小津うゆ)
