大物プロデューサーの女優ハラスメント問題で揺れているハリウッドで、今度はアカデミー賞も受賞した名優が吊るし上げられている。
ターゲットとなったのは、「ユージュアル・サスペクツ」「セブン」「アメリカン・ビューティー」などでの怪演が有名なケヴィン・スペイシー。現在58歳のスペイシーだが、32年前の26歳のとき、当時14歳の子役で現在はミュージカル俳優としても活躍しているアンソニー・ラップ(近年では「レント」などに出演)に性的暴行を働いていたことが暴露されたのだ。プロデューサーのハラスメント騒動をきっかけに、「(告白する)勇気が出た」というラップが30年前の悪夢をカミングアウトしたわけだが、それに対するスペイシーの言葉が「最低の謝罪」として世界中から非難を浴びている。
「日本なら“ゲス謝罪”とでも言われそうです。ツイッター上の謝罪文の中で、スペイシーはラップが30年以上も秘めてきた恐怖に対し一定のお詫びをしました。ところがその流れで『(行為自体は)記憶にない』『事実だったら酩酊状態の行為をお詫びしたい』と、あきらかに酒かクスリのせいにしたコメントをしてしまった。ついでに、そこで同性愛者であることもカミングアウトして火に油。嗜好と暴行は意味が違うし、彼の発言は同性愛者のイメージすら貶めかねないと世界中から大バッシングです。日本でも彼の名前は有名ですから、そのゲスすぎる態度に失望したという声がかなり多いですね」(CD&DVD専門誌記者)
スペイシーの才能を認めている映画ファンほど、怒りを露わにしているという。専門誌記者が続ける。
「これを機に、スターのセクハラ暴露が続出するかもしれませんね。また、スペイシーも、他の女優からさらなる告発を受けないとは限らない。名優にとって、人生最大のピンチであることは間違いないでしょう」
演技力ではごまかせない事態を、はたしてどう切り抜けるつもりか?
(飯野さつき)