ドラマ「バイプレイヤーズ ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~」(テレビ東京)の撮影中だった2月21日、急性心不全により急逝した俳優の大杉漣さん。突然の出来事に役者仲間はもとより、多くのファンが悲しみに包まれている。
名バイプレーヤーとして、300以上の役をこなし「300の顔を持つ男」と称された大杉さんは、監督や役者仲間から愛される俳優だった。
数多くの女優と共演してきた大杉さんが、好きな女優として名前を挙げたのは、天海祐希だった。
天海とは、ドラマ「緊急取調室」(テレビ朝日系)で共演。大杉さんをはじめ、田中哲司、でんでん、小日向文世ら一癖も二癖もある熟年俳優に囲まれ、難事件を解決する刑事として天海は主役を演じた。
大杉さんは天海の魅力について「オジサンたちが『血圧どうなってる?』とか『薬はなに飲んでるの?』とかね。そんな井戸端会議をしているオバサン化したオヤジ話を、ニコニコして聞きながら絡んでくれる天海さんって素敵だなって思うんです」と語っていた。
また、同ドラマが撮影中だった2013年12月に、大杉さんが応援していたサッカーJ2・徳島ヴォルティスのJ1昇格をかけた試合が国立競技場で行われた際には、天海が共演者に「大杉を国立に」と大号令をかけ、夕方までに撮影を終了させたこともあった。
出演作が終わった後にその共演者と集まるという経験がなかった大杉さんだったが、このドラマ終了後は「緊取会」と称し「定期的に今でも会ってる」そうで「僕は本当に、この女優さんと共演できて幸せだったなーって思っているんです」と嬉しそうに語っていた。
「緊取会」のメンバーも、さぞや深い悲しみの中にいるに違いないだろう。