もうすぐ最終回を迎える朝の連続テレビ小説「わろてんか」(NHK)で濱田岳演じる風太の妻・トキを演じている徳永えり。3月26日放送回では、疎開先の滋賀で大阪の天満風鳥亭が空襲を受けた知らせを聞き、大阪に残っている風太を心配するあまり、瞳からひと筋の涙を流す名演技を見せた。
「徳永の芸歴は意外にも長く、NHKの朝ドラ出演もこれで3作目。12年上期放送『梅ちゃん先生』では堀北真希演じるヒロイン梅子の親友・沢田弥生を、13年上期放送『あまちゃん』では宮本信子演じる天野夏子の若い頃を演じています。11年「おひさま」の土屋太鳳、13年「あまちゃん」の有村架純、松岡茉優、14年「花子とアン」の芳根京子、15年「まれ」の清水富美加、「あさが来た」の吉岡里帆の例を出すまでもなく、かねてより“朝ドラで脇を固めた女優はブレイクする”と言われていますが、その意味では徳永は2度もブレイクのきっかけを逃しています。『わろてんか』で夫役を演じている濱田からは『どんなアドリブを投げてもきちんと返してくれる、安心と実績の徳永えり』と称賛されるほど、その演技力には定評がある。10年公開の映画『春との旅』では、仲代達也演じる忠男の孫娘・春を見事に演じ、ほぼ2人きりで北海道と宮城県をひたすら歩き続ける姿は、映画ファンから『なぜ仲代ばかりが評価され、徳永は評価されないのか』と言わしめたほど。4月からは佐々木希主演のドラマ『デイジー・ラック』(NHK)、新ドラマ枠“ドラマBiz”の第1弾『ヘッドハンター』(テレビ東京系)の2本に出演が決まっていますから、ぜひともこの調子でブレイクしてもらいたいですね」(映画誌ライター)
徳永にとって“勝負の春”となりそうだ。