嵐の二宮和也主演ドラマ「ブラックペアン」(TBS系)が4月22日からスタートし、平均視聴率は13.7%と微妙な船出となった。今作は、伊藤淳史主演で高視聴率をマークした「チーム・バチスタの栄光」シリーズの原作も手掛けた海堂尊氏の小説のドラマ化とあって、期待値が高かったのだが……。
蓋を開けてみれば原作との違いが多く、小説のファンは戸惑ったようだ。番組の感想としては「今期で一番面白い」「二宮の演技うまい」という声がある一方、原作を読んだ人からは「原作とはかけ離れたイメージのキャスティングでちょっとがっかり」「原作こんなだったかなぁ?感が、半端ない」などの意見が散見された。
そして何よりも多かったのが、米倉涼子主演の「ドクターX~外科医・大門未知子~」と比べる声だ。視聴者からは「設定がダダかぶり」「二宮の役、男大門?」「大門未知子男性版」など天才外科医としての共通点を挙げる声が多数あったが、決定的に違うのは“金”だ。
「有名教授の腰ぎんちゃく医師が手術に失敗してパニクっているところに、天才外科医登場のパターンは同じですが、大門はすぐに手術を始め、最後の縫合まできっちり仕上げる。ですが渡海(二宮)は手術を始める前に金を要求し、承諾を待ってから交代。しかも難しい部分だけ請け負って、後の処置は人任せ。ヒューマニズムで言えばゲス医師です。そこに共感できるかどうかの分かれ目でしょう」(テレビ誌ライター)
ドラマのキャッチは「痛快な医療エンターテインメント」だそうだが、その痛快感を“オペ室の悪魔”と呼ばれる渡海の中に見出せるかどうかが、今後の数字を左右しそうだ。