物覚えが悪くて困るというとき、実は単に年齢のせいではなく、病気が原因のことがあるのです。それは、元気のもとになる甲状腺ホルモンが低下する病気です。他の症状には、疲れる、元気が出ないというものもあるといわれています。これは、「甲状腺機能低下症」と呼ばれるもので、代表的なものに甲状腺に慢性の炎症が起きる「橋本病」があるそうです。
岡本甲状腺クリニックによると、橋本病の原因は、出産や大きなストレス、甲状腺ホルモンの材料となるヨード(ヨウ素)の過剰摂取などがあるのだとか。しかし、物覚えが悪いからといって、必ずしも橋本病が原因というわけではないそうですが、一度疑ってみてもいいかもしれませんね。
ところで、物覚えといえば、こんな話も。日本断食学会会長である藤本憲幸さんの「できる人の活性脳の作り方」(主婦の友社刊)では、少年時代は朝聞いたことを夕方には忘れていた著者が、断食とヨガの末に、英語の長文までをも難なく暗記できるようになったという変化を告白しています。そのヒントとして、断食で「何かが足りない」という状況を作り出したことにより、脳が活性化したのだといいます。何でも手に入る今の時代が、もしかしたら脳を鈍化させている可能性があることを考えさせられますね。