嵐・二宮和也の主演ドラマ「ブラックペアン」(TBS系)が絶好調だ。視聴率はここに来て急上昇し、第8話16.6%、第9話は16.2%を記録。最終回への期待が高まっている。主人公の天才外科医・渡海征司郎を演じる二宮は、手術シーンに10時間以上もかけて映像化されるのはたった5分という、医療ドラマならではの経験をしながら日々奮闘中だ。
二宮の俳優歴はおよそ22年。ジャニーズタレントのなかでは、すっかりベテランだ。10代のころは、長く続ける気がなかった芸能活動。だが、ある大物俳優との出会いによって、考え方が変わった。
「影響を与えたのは、いかりや長介さんです。二宮とは、00年に放映された連ドラ『涙をふいて』(フジテレビ系)で共演し、04年に亡くなるまでプライベートでも親しかった。いかりやさんといえば、元はコメディグループのザ・ドリフターズ。ニノに、“グループの中で全体を見よう”という意識を持たせてくれた人。『変なプライド持たずに、いろんな仕事をしな。みんな、ジャンルを超えて仕事をする時代がもうすぐ来るからな』とアドバイスをしています」(テレビ誌ライター)
さらに、いかりやには「一緒に死ねる人を探しなさい」とも教えられた。結果がどなろうとも、運命を託し共に番組を作っていく同志を見つけよ、という意味だ。いかりやから教えられたこの言葉を、二宮は新しい作品に臨む際、必ず振り返るという。
「実はいかりやさんは、嵐にとっても恩人なのです。01年春のコンサートを観にきたいかりやさんは、事務所スタッフに『すごく良かった』と伝えた。喜んだ事務所はご褒美として『プレゼントをあげるから、好きなものを書きなさい』とメンバーに紙を渡しました。するとメンバー全員、『深夜でも何でもいいから、嵐の単独の番組がほしい』と書いて、それが叶ったんです」(前出・テレビ誌ライター)
この半年後、初の単独レギュラー番組「真夜中の嵐」(日本テレビ系)がスタート。以降の活躍は、周知のとおりだ。嵐の飛躍のきっかけを作ったのはいやりや長介、といっても過言ではないだろう。
(北村ともこ)