大量吐血などの症状に見舞われていた歌手の福田こうへいが、11月26日に精密検査の結果を公表。「急性胃粘膜病変」により10日間の治療に専念すると公式サイトで明らかにした。
福田は23日の福島県・白河市の公演途中で体調不良を訴え、夜公演は中止に。同日夜に受けた診察では食道と胃の繋ぎ目にあたる噴門部に亀裂が見つかっていた。だが25日には、以前からゲスト出演が決まっていた「NHKのど自慢」の生放送に登場。患部を医療クリップで止血処置しての強行出場だったという。そんな福田について音楽ライターが指摘する。
「亀裂部を応急止血したうえで歌わせたというのは、通常では考えられない対応。福田本人がどうしても『のど自慢』には出場したいと訴えての例外的な非常措置でしょう。NHKでは不測の事態に備えてスタッフが舞台袖に待機していたとのことですが、この『のど自慢』は生中継がウリ。もしステージ上で吐血していたら、NHKはどうするつもりだったのか。そもそも消化器の亀裂を医療クリップで止血している人を生出演させるのは、コンプライアンス上も大きな問題ではないでしょうか」
今回の「のど自慢」では福田の持ち歌を歌唱した挑戦者が出場しており、福田にしてみればその場に自分がいないという選択はありえかったことだろう。しかし演者の体調を考えれば、NHKこそが福田の欠場を決断すべきではなかったか。音楽ライターが続ける。
「福田は年末の『NHK紅白歌合戦』に2年連続で出場していたものの、今年はあえなく落選。出場者発表の11月14日には公式ブログに『いつも応援してくださっている皆さん、ごめんなさい』とのメッセージとともに土下座の写真を掲載するほどのショックを受けていました。それゆえファンにしてみれば紅白落選に続き、吐血した福田を強行出場させたNHKが、まさに鬼の所業のように映ったのではないでしょうか」
福田にしてみれば、今回の「のど自慢」強行出場は、来年の紅白に出たいという強烈なメッセージだったはず。果たしてNHKは今回の件をどのように総括するのだろうか。
(金田麻有)