M-1グランプリ審査員の上沼恵美子に対し、「とろサーモン」久保田かずのぶと「スーパーマラドーナ」武智が暴言を吐いた件が終わりを見せないようだ。二人は11月2日に放送されたM-1グランプリの終了後、インスタライブの生配信にて上沼の審査内容を痛烈に批判。しかし配信直後から非難が殺到し、4日にはツイッターで全面謝罪に至っていた。
この件を巡っては、上沼が関西お笑い界の重鎮であることから、「二人とも干されるぞ」といった声があがっている。だが世の女性たちも、スーマラ武智が発した言葉に怒りが沸騰しているというのである。女性誌のライターが憤りを隠せない様子で指摘する。
「お笑いに興味のない人たちにとっては、二人が上沼さんをどう批判しようと『内輪の揉め事』に過ぎません。しかし武智の発言は上沼さん批判を超えて、全女性に対する侮辱となっていました。しょせん男性はこの程度の認識なのかと、怒りを通り越して悲しくなるほどです。ツイッターでの謝罪でも、その侮辱に関する謝罪の言葉はなかったですし、本人はもちろん吉本すらこの発言がはらむ重大さに気づいていないことには呆れ果てます」
その“侮辱”とはどんな発言なのか。問題のインスタライブで武智は「右のおばはんや、右のおばはんにはみんなウンザリっすよ」と上沼を標的に。そのうえで、「(上沼から)『嫌いです』って言われたら、更年期障害かと思いますよね」と言い放っていた。
「この発言には、中高年女性が何か言ったらすべて“更年期障害”のせいにするという、男性特有の偏見が表れています。それは若い女性がイライラしていたら『あの日なの?』と訊く無神経さと一緒で、明らかなハラスメント。女性の感情表現を、女性特有の症状のせいにする性差別の典型ですね。こういう暴言を口にする人は、年配男性から批判されても『勃たないからイライラしてるんだろ』とは言わないもの。暴言の根底に女性への差別心があるのは明らかで、武智は上沼さんやM-1関係者だけにではなく、すべての女性に対して自分の無知を謝罪すべきです」(前出・女性誌ライター)
武智は結婚しており、子供もいる身だ。もし自分の妻が更年期障害などを理由に批判されたらどう思うのか。武智はあらためて、自分の発言がもたらす影響を実感すべきかもしれない。
(白根麻子)