靴職人でタレントの花田優一が4月14日放送の「松之丞カレンの反省だ!」(テレビ朝日系)にVTR出演し、自身を非難するワイドショーのコメンテーターらへ苦言を呈している。
花田優一といえば、“靴職人”を自称しながらも、顧客からオーダーされた靴の納品があまりにも遅いといったクレームが相次ぐなど、私生活でのトラブルも含め、たびたびワイドショーにて取り上げられてきたが、本人はそうした状況に辟易している様子だ。
番組内で講談師の神田松之丞を自身の靴工房へ招いた花田は、神田からの「コメンテーターみたいなヤツらが偉そうに金もらって批判してくるじゃん。誰に1番腹立った?」との質問に対し、「僕ずっと思ってることがあって…」と切り出すと、「“テレビに出てる暇があったら靴作れ”って言うじゃないですか。テレビ出てるヤツが全員本業じゃないでしょ」と指摘。続けて、「芸人さんで漫才が本業なら、僕にそういうことを言うんだったら、テレビ出ないで漫才だけやってればいい」とも述べている。
「たしかにワイドショーやニュース番組には、そこに出演することが本業ではない弁護士や社会学者、政治評論家、医者といった“専門家”が顔を揃えます。しかし、それは一般の視聴者がニュースの理解を深める上で必要な専門的な解釈や分析を添える為であり、情報を届ける番組としての信憑性を高める為でもあります。また、花田が例に挙げたお笑い芸人のワイドショー出演についても、彼らは難解なニュースや専門用語の飛び交う情報を一般庶民が分かりやすいように噛み砕いて説明する能力に長け、お堅い専門家たちの空気を柔らかくするワザも持っています。つまり、各分野の専門家やお笑いタレントがコメンテーターとして稼働しているのは、それぞれが本業を生かした役割を担っているからであり、靴の納期を後回しにしながらバラエティ番組に出演している靴職人とは少々事情が異なるでしょう」(テレビ誌ライター)
今回の花田によるワイドショーへの“反撃”コメントにはネットでも「本業ちゃんとやってから出ろやって話じゃないのか?」「芸人はテレビ出るのも仕事。靴職人は違う」「本業をちゃんとやってからテレビ出ろって言われてるのにこの返しは的外れ」との反発の声が多く上がっており、世間の共鳴を得るには至っていない。
花田は芸人のテレビ出演自体に異議を唱えているが、お笑いタレントのファンは、芸人の話芸や漫才を観賞するのが目的であり、テレビでそのワザが見られるのであれば大歓迎だろう。しかし、靴職人の花田に靴を発注している顧客の願いはあくまで“靴を作ってもらうこと”。ただでさえ靴の完成が遅れがちだと報じられてきた花田が、バラエティー番組やトーク番組に出演している姿を顧客側が喜ぶはずがない。
靴職人としてもタレントとしても、花田優一はまだまだ前途多難といえそうだ。
(木村慎吾)