コロナ・ショックに見舞われ、「収録中止」に追い込まれたドラマ業界。人気ドラマの放送延期が次々と発表されたが、現場ではいったい何が起きていたのか。業界人が衝撃の舞台裏を語り明かす!
A=キー局社員
B=テレビ誌ライター
C=ディレクター
A 放送延期、収録中止など暗いニュースが相次いだドラマ界で、明るい話題を提供してくれたのが「M 愛すべき人がいて」(テレビ朝日系)だった。視聴者はデカい眼帯をつけた田中みな実や、クレイジーな講師を演じる水野美紀といった脇役にばかりが注目されているようだけど……。
B 水野美紀は同じクールで「浦安鉄筋家族」(テレビ東京系)にも出演していて、そこでも完璧なジャーマンスープレックスを披露するなどパワフルな“怪演”で視聴者のハートをつかんでいる。
C 「浦安」のロケはかなり早い段階から千葉で行われていたし、水野も伸び伸びと演技しているのがわかる。業界で「コロナに強い女優」を選んだら、間違いなく1位になるだろうね。
B 「報道ステーション」で富川悠太アナを発端とする“集団感染”でケチがついたテレビ朝日だけど、じつは「放送延期」となったドラマはキムタク主演の「BG~身辺警護人~」くらい(4月26日現在)。
C 実はドラマに関して言えばテレビ朝日は徹底的にコロナ対策を取っていたからね。「BG」に関しても、大量のエキストラを動員するシーンさえなければ途中までは放送できたんじゃないかという憶測もある。
A そんなテレビ朝日の幹部が冷や汗をかいたのが、戦隊アクション「魔進戦隊キラメイジャー」に出演中の小宮璃央のコロナ感染だ。発表は3月末で、その後、撮影が行われた東京・大泉の東映撮影所は一時封鎖、大規模な消毒が行われたんだけど……。
B とにかく広いから消毒費用もかなりの額になったという話は聞いている。局が負担するのか、それともスタジオ側が払うのか、業界でも話題になった。
A 費用の問題もあるけど幹部がもっとも心配だったのは水谷豊だよ。「相棒」の収録が同じスタジオで行われていて、撮影時期が「キラメイジャー」とかぶっていたこともあって、「水谷さんにうつしてたらまずいぞ」となったらしい。
B スタジオ側はかなり敏感になっていたのは事実。同じく大規模スタジオの東宝スタジオでは3月に入った段階で、入場ゲートにサーモグラフィー搭載のカメラを設置。発熱している人間をシャットアウトする態勢を整えていたからね。
C 東宝スタジオでいえば、3月にちょうど映画の撮影をしていた北川景子が「マスクがもうないのよ」と大慌てしていたという情報もある。その後で妊娠が発表された際に、周囲のスタッフも初めてその慌てぶりに納得がいったらしい。
──北川景子の無事の出産を祈るとともに、一刻も早い新型コロナの終息とドラマの「平常運転」再開に期待しましょう。