主演映画「そして、バトンは渡された」に対する永野芽郁の秘めた思い

 10月29日に公開された永野芽郁主演の映画「そして、バトンは渡された」。公開3日間の週末興行収入ランキングで実写邦画1位を獲得するなど、好スタートを切った。

 今作は、累計発行部数110万部を突破、2019年の本屋大賞を受賞した令和最大のベストセラー小説が原作。血のつながらない親に育てられ、4回も名字が変わった主人公・森宮優子(永野)の波乱に満ちた賑やかな人生が描かれたヒューマンドラマだ。血のつながらない父親・森宮壮介には今年“父親にしたい俳優ナンバーワン”に選ばれた田中圭。何度も夫を変えながら自由奔放に生きていく魔性の女・梨花には初めて母親役を演じる石原さとみ。さらに今人気急上昇中のイケメン俳優・岡田健史のほか、大森南朋、市川正親など若手からベテランまで豪華キャストが集結。試写会では、鑑賞者の92.8%が泣いたという感動作で、大きな注目を集めている。

 2018年に2366人の中から朝ドラ「半分、青い。」(NHK)のヒロインに抜擢された永野は、翌年菅田将暉主演の話題作「3年A組‐今から皆さんは、人質です‐」に出演。今年は「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」(ともに日本テレビ系)で主演。さらに松竹映画100周年を記念する山田洋次監督の「キネマの神様」にも出演するなど、若手女優として人気実力ともに高い評価を受けてきた。

「主演の優子役に永野を起用した理由について制作サイドは『優子の不幸を感じさせないポジティブさ、明るさが永野のイメージに重なった』とコメント。高校卒業式の合唱シーンで『旅立ちの日に』のピアノ伴奏を務める場面に備えて、撮影の3カ月前からピアノのレッスンにも打ち込んだそうです」(女性誌記者)

 その甲斐あって、見事な演奏シーンも話題を呼んでいる。

 永野には、この役をぜひとも演じたいと願うある理由があった。

「永野は原作ファンだった永野の母に『もしもこの小説が映画化されるなら、優子を芽郁に演じてほしい』と言われていたそうです。実際に映画を見た母から電話があり、3秒くらい沈黙があり間違い電話かと思ったら、『鼻が詰まって泣いていた』と舞台挨拶の時、打ち明けていました」(前出・女性誌記者)

 この映画出演が、素敵な親孝行になったようだ。

(窪田史朗)

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