女優の石原さとみが新型コロナウイルスに感染していたことを2月4日、所属事務所が明らかにした。「症状はなく自宅療養中で、今週末に復帰する予定」と説明しているが感染が発覚してから発表までのタイムラグに疑問の声が広がっている。
事務所の発表の前日に報じられたニュースサイト「NEWSポストセブン」の記事によると、石原が感染したのは1月中旬ごろ。新ドラマのクランクイン日に実施されたPCR検査で陽性が発覚したのだという。石原は無症状で、共演者に濃厚接触者もいなかったため、ほかのシーンから撮影が進められ、石原の出演シーンは全て撮影延期となったと伝えている。
これまで芸能人の新型コロナ感染が発覚した場合、即公表となることが半ば不文律となっていたが、今回そうならなかったのは、まだドラマの制作自体が公表されておらず、石原がそのほかの公になっている仕事を欠席することもなかったためだという。また情報解禁前のドラマをこのような形で公表したくないという制作サイドの希望もあったようで、石原サイドが公表を控えたのは苦渋の決断とも取れる。
「結局、事務所が発表に踏み切ったのは『NEWSポストセブン』の記事が出たから。一方で、石原の感染報道と同日の3日に、女優の筧美和子が仕事現場で共演者の陽性が判明したため新型コロナの濃厚接触者にあたるとされ、PCR検査では陰性だったにも関わらず主演ドラマ『ももいろ あんずいろ さくらいろ』(ABCテレビ)の降板が発表されました。陽性でも無症状だった石原は撮影延期。陰性でも濃厚接触者とされた筧は主役降板。それぞれ状況の違いなどがあるので一概には比べられませんが、少なくとも筧に関しては陰性にも関わらず降板というのは気の毒としかいいようがありません」(芸能記者)
石原の感染公表のタイミングにはネット上で疑問の声もあるが、一方で《普通の生活を送られている中で感染してしまったのなら、本人には何の落ち度もない。なのに、なぜかマスコミにすっぱ抜かれたせいで、後出しの公表みたいになってしまったのは気の毒です》《事務所的にも本人的にも内緒にしてやり過ごせるならやり過ごしたい気持ちは良く分かります。私もそうなったら黙って静かに過ごしたいところです。誰でもかかる恐れがあるのだからもう少し寛大になりたいものです》《新型コロナなら芸能人でも公表しないといけないという風潮があるが、病気を公表するかどうかは個人の自由。こんな最低限守られるべきプライバシーについて当たり前のように公表を求められることが問題だと思います》などの意見もあがっている。
芸能人は必ずしも感染を公表しなければならないのか。プライバシーと感染拡大防止で何を優先されるべきなのか、議論を深める必要があるだろう。
(柏原廉)