タレントの坂上忍が6月2日放送の「バイキングMORE」(フジテレビ系)に出演し、全仏オープンで棄権を発表した女子テニスの大坂なおみについて言及した。
同オープンでの記者会見参加を拒否する姿勢をSNSで表明し、世界中で波紋を呼んでいた大坂。多くのプロアスリートからも、「会見にはプロとして参加するべき」との指摘が集まる中、5月31日にツイッターを更新し、「大会、ほかの選手、そして自分の健康のために棄権するのが最善の選択肢だと思った」と投稿。大会からの辞退とともに、2018年の全米オープン以来、うつに悩まされてきたことを打ち明け、大坂に対する世論は大きな変化を見せた。
一連の騒動を取り上げた「バイキング」では、コメンテーターのお笑いタレント・カンニング竹山が「プロなら会見に出るべき」との考え方には違和感を抱いたと主張。大坂の判断を一部擁護するスタンスを取ったが、MCの坂上は「プロってことは、ギャランティが発生しているからプロであって。テニスで言うと、大会には大会のルールがあって。そのルールを了解しているからこそ参加すると考えたら、やっぱりプロだから(会見に出るべき)というのも間違いではないような気がしますけど」と述べ、大坂はやはり会見に出るべきだったと語っている。
また、坂上は大坂がメンタルに問題を抱えているのであれば、突然のSNSでの会見拒否表明という方法を取るのではなく、あらかじめ大会主催者に相談するべきだったとも示唆。騒動が大きくなった後にうつの告白をした点に関し、「たぶん、みんなが根底に思っているのは、ちょっとこのやり方はさすがに順番が違うよねというのは共通なんじゃないですか」と話していた。
「坂上は、ここ数年間でテニス界のトップにまで上り詰めた大坂の活躍ぶりを『彗星の如く』と表現し、あまりのスピードで頂点に君臨したことで、彼女のメンタルが追い付くことが困難だったのではないかとも推察。これまでの大坂の会見での印象として、『真面目に答えようとされる方なんでしょうね』と述べ、様々な質問に必死で自分なりの言葉で答えようとしてきた大坂の苦労にも理解を寄せていました。一方で、やはり大会ルールに同意して参戦している以上、記者会見は避けては通れないとの見解を示し、世間からは『これに関しては坂上氏に同意。強烈な後出しジャンケンの印象は否めないです』『大坂さんのうつ告白の後、ほかの選手やマスコミが手のひら返しして同情、賞賛、謝罪となっている中、坂上さんのこのコメントはへつらうことなく、正直な心情を述べていて好感が持てます』『物事には順序があって、話し合いもせずにいきなり自分の主張だけ表明するのは反則』『坂上さんはいつもは共感しないが、これについては賛成だ』との声が集まっています」(テレビ誌ライター)
その実力は紛れもなくワールドクラス級なだけに、より周囲と連携した上での発信を心がける必要があるのかもしれない。
(木村慎吾)