俳優の谷原章介が2月8日放送の「めざまし8」(フジテレビ系)に生出演。北京五輪・ジャンプ混合団体でスーツの規定違反により失格扱いとなった高梨沙羅について言及した。
高梨は7日、新種目の混合団体に出場し、1回目に103メートルの大ジャンプを見せるも、規定違反によって記録なしの失格に。2回目で追い上げを見せるも、日本は4位で終え、メダルを獲得するには至らなかった。
これを受け、高梨は8日に自身のインスタグラムアカウントを更新。「今回、私の男女混合団体戦での失格で日本チームの皆んなのメダルのチャンスを奪ってしまったこと、そして、今までチームを応援してくださった皆様、そこに携わり支えてくださった皆様を深く失望させる結果となってしまった事、誠に申し訳ありませんでした」などと綴り、スタジオでは永島優美アナウンサーがこの投稿の全文を読み上げた。
MCの谷原から「今、読まれて率直にどう思いますか?」と聞かれると、永島アナは「読んでいるだけでも胸が苦しくなります」とコメント。今回の一件について、谷原は「あれから何日か過ぎたんですけど、いまだに“気にしなくていい、気にしなくていい“っていう声を聞くたびに、(高梨は)責められているように感じてしまっているのか。すごく難しいのは、落ち込む姿、悲しんでいる姿っていうのを、テレビ、そしてインターネット等、衆目にさらされているわけじゃないですか」と高梨の精神状態を心配し、「それだけスポーツ選手はツラい中で競技に挑んでいる。競技のプレッシャーとは違うプレッシャーがあるんでしょうね」と語った。
続けて、「今回は個人戦ではなく団体競技で関わったスタッフさん、監督さんとかコーチ陣を含めるチームを守りたい思いもすごく強いなと伝わってきますし、何より、改めて僕たちメディアの責任の一端を感じるっていうのは、ここまで追い込んでしまっている」とすると、「僕たち世間が作っている空気感が彼女をツラい状況に追いやってしまっていて。“気にしないでいいよ、気にしないでいいよ”って言えば言うほど、苦しんでしまうかなと思うと、どうすれば彼女のことを僕たちは癒やしてあげられるんだろうと思ってしまう」とコメント。高梨にかかる重圧や罪悪感を少しでも和らげたいとの思いを口にした。
「高梨は黒い背景画像を掲載し、謝罪文には『私の失格のせいで皆んなの人生を変えてしまった』『謝ってもメダルは返ってくることはなく』『今後の私の競技に関しては考える必要があります。それ程大変なことをしてしまった事深く反省しております』などといった重々しい言葉が並べられています。そんな彼女を心配し、4万ものコメントが寄せられ、その大半は『さらちゃんかっこよかったよ』『お願いだからもう謝らないで。。本当に感動したし、ありがとうって伝えたいです』『大丈夫! 胸を張って!』などとエールを送るものでした。谷原はそうした“気にしなくていいよ”といった空気感すらも高梨を苦しめてしまう可能性を指摘。さらに、『メディアにも責任の一端を感じる』とも襟を正しましたが、これに対してはネット上に『そう言うなら放送しないようにすれば? でも、そんなことしないでしょ』『胸が苦しくなるなら報道しなきゃいいじゃん』『朝っぱらから特集しといて何を言ってるんだ』『その発言自体が放送するための免罪符にしか聞こえない』『この人、こういう発言をよくするけど、発言するだけでそのあとは特に何も変わらないよね』『そう思うなら高梨さんのインスタをいちいち読み上げなくていいじゃん。谷原さんの言ってることは所詮キレイごとですよ』などの反論が相次ぎました」(テレビ誌ライター)
高梨からすれば、こうした報道を目にすることもまた、自責の念に追いやられる一因となってしまう可能性もある。よって、谷原の言葉には多くの視聴者が違和感を覚えてしまう格好となったようだ。
(木村慎吾)