お笑いコンビ・極楽とんぼの加藤浩次が2月13日放送のラジオ番組「アッパレやってまーす!」(MBS)に出演し、大物芸人の「オーラの怖さ」を振り返った。
加藤は、「足が震えたこと」とのトークテーマの中で、若手時代にコント番組で共演した際の「たけしさんだよな」と懐かしんだ。加藤、たけし、山本圭壱の3人でコントを撮影することになり、「台本があって、スリッパを持って、(たけしが)ボケたら、たけしさんの頭をバンバン叩いていくみたいな。最初は『たけしさんとコントだぞ、嬉しい!』と思ってたの」というが、いざ本番当日を迎えると、“足が震える”ことに。
というのも、加藤は「現場に行った時の、たけしさんのスタジオへの入り方のオーラの怖さっつったら、(ハンパじゃ)なかったのよ。アウトレイジよ。ポケットに手を突っ込んで。たけしさんは普通に入ってきてるんだよ。スタッフも『お、おはようございまーす!』みたいな感じなんだけど、俺らは初見だから勝手にそう見えるんだよ。ポケットに手を入れてるだけで、『怖っ!』って思った」と、スタジオでのたけしの迫力に圧倒されたと告白。
コントを始める直前には、「タバコ吸って、ペラペラっと台本を見て、『はい、いこう』って。で、その時に『あんちゃんさ、思い切ってきてな』って」との声をかけられたとし、加藤は本番でたけしを何度も叩きまくったという。
加藤は、そんなたけしについて「凄い先輩だなって思った。俺らみたいな顔も知らない、世に知れてないような若手が思いっきり叩いても喜んでくれた」と驚き。さらに、「終わった後、『あんちゃん、ありがとな』って。凄くない? あの時は震えたかな」と足が震えるほどに感動したと振り返っていた。
「大御所・たけしが新人時代の極楽とんぼにかけた温かい言葉が明かされ、ネットからは『若手への気遣いは本当に凄いと思う』『器が違う』『叩かれた後で“あんちゃん、ありがとう”という器の大きさが凄い』『始まる前の“思い切ってこい”は言ってもらえても、最後の“ありがとな”がなければ若い者は不安なままだろうし、このフォローがあるのとないのとでは全然違うよね』『超一流の方の伝説は凄すぎる』『たけしさんは“粋”だよな。ほかの芸人と圧倒的に違うところはそれだわ』などと、その人間性を称える反応が大半に。
一方で、台本通りとはいえ、大御所のたけしの頭を叩きまくった加藤の度胸についても『俺ならできないな』『震えても向かっていった。それを空回りさせなかった。最後に“ありがとうな”との言葉を引き出せた。それもすごいことだと思う』とする指摘もありました」(テレビ誌ライター)
粋なたけしの思いやりと、“狂犬”加藤のコントに対する覚悟が垣間見られたエピソードだったと言えるだろう。
(木村慎吾)