俳優の水谷豊が8月4日発売の「週刊新潮」で大型集中連載「『水谷豊』初の語り下ろし自伝」に登場。その中でドラマ「相棒」(テレビ朝日系)の初代相棒を務めた寺脇康文が降板した真相について語った。
今年3月で降板した反町隆史の次なる相棒役として、6月にサプライズ発表されたのが初代相棒の亀山薫を演じた寺脇康文の復帰。同誌によると水谷自身、亀山の再登場はかねてよりイメージにあり、水谷も「彼が最後の相棒になるのは間違いありません」と語っている。
寺脇は14年前に一度「相棒」から降板しているが、水谷はその真相について告白。当時は寺脇と組んだシーズン開始から6年が経ち、初の劇場版も公開。人気絶頂のタイミングで水谷も「いい成績を残した」と回顧。しかし、水谷はそこで寺脇に「このまま番組を引っ張っていると、僕の下でずっとやっていくことになるぞ」と伝えたという。
ネット上ではこの水谷の考えについて、《「相棒の亀山で終わってしまう」というのは難しい問題だよね》《確かにシリーズ化した連続ドラマに出続けるとイメージが固定されてほかのオファーが来なくなったり、ドラマ内での関係性がリアルだと思われたりするようになる。大きく売れたあたりでNo.2が降りるのは、その役者にとっていいことなのかもしれない》《水谷さんの後押しが寺脇さんの役者としての幅を大きく持たせることになったのだと思います》など納得の声が続出した。
「寺脇はseason7の途中である08年12月に卒業。最終回を待たずに卒業したため当時は不仲説も疑われましたが、実際は水谷が寺脇に『相棒』以外の世界でより活躍してもらうために送り出したことが本人の口から明らかとなりました。実際に寺脇は09年3月から2時間ドラマの『警視庁三ツ星刑事 佐々木丈太郎』(フジテレビ系)の主演を務め、好評だったため16年まで全8本が作られました。ほかにも数多くのドラマに出演するようになり、10年にはドラマ『853~刑事・加茂伸之介』(テレビ朝日系)で連続ドラマ単独初主演も果たしています。
最近では4代目相棒の反町隆史も『相棒』に出演していた15年10月から22年3月の間はほかの出演作はごくわずかで、主演作は19年のドラマ『リーガル・ハート~いのちの再建弁護士~』(テレビ東京)のみですが、『相棒』卒業後はWOWOWで『今どきの若いモンは』で主演。現在放送中のドラマ『オールドルーキー』(TBS系)では主要人物として出演するなど、明らかに出演ペースが上がりました。それだけ『相棒』出演中は、時間だけではなく、精神的にも全身全霊を傾けなければ務まらないということでもあるのでしょう」(芸能記者)
水谷も“相棒”たちに未来があると信じたからこそ快く送り出したのだろう。
(柏原廉)