霊感商法も数あるビジネスの一種だと思っていたのだろうか。
フリーアナウンサー高橋真麻が8月18日、「スッキリ」(日本テレビ系)に出演。今、世間を騒がせている世界平和統一家庭連合(旧統一教会)が行ってきた“霊感商法”について持論を述べ、ネットでは呆れ声と批判の声が殺到した。
番組では安倍晋三元首相銃撃事件を機に政治家と旧統一教会のつながりが次々と明るみに出ていることを特集。政治家と旧統一教会の関係の“濃淡”について問われた高橋は、「濃淡のレベルの付け方も難しいですよね」と回答しつつ、“霊感商法”についてもコメント。「霊感商法で助けられたっていう人もいれば、訴えるくらい悪質だっていうのもあるから今後、霊感商法についてどこまでがOKで、どこからがダメかって、線引きがすごく難しい問題なんだなって思うんですよ」と語った。
このコメントに対して共演者で長年、旧統一教会を取材してきたジャーナリストの有田芳生氏は「1970年代から80年代に日本社会で霊感商法が批判を浴びた時に、統一教会の関連組織が『霊石愛好会』っていうのを作った。(霊石愛好会のような)別の組織で『私たちはツボとか多宝塔を授かったおかげで幸せなんです』っていうキャンペーンを張ったこともある」と解説。「霊感商法に助けられた」という意見にはこのキャンペーンの影響もあることを指摘した。
ネット上でも高橋の意見に対して、《真麻は時々とんちんかん》《がっかりしたよ、まじで》《助けられてるって思ってるのが洗脳なのに》《弱味につけこんでるんだよ。まともな人なら励ますだけで大金は取らない》《濃淡のレベルって話じゃなくて関わったらそもそもダメでしょう》など批判が殺到した。
「真麻は翌19日に自身の公式ブログに『フルーツ。そしてコメントの件。』と題した記事を公開。ブルーベリーやサクランボを送ってもらった話題とともに『コメンテーターとして言葉選びを間違えてしまい、大変申し訳なく思っています。霊感商法を肯定する気持ちは1ミリもありません』と訂正と謝罪をしました。しかし、ネット上ではこのコメントに対しても、《真麻さん、こういう認識を反省してないって言うんですよ。言葉の選択ではなく、その選択に至る思考や事実認識そのものが致命的に間違ってるのですよ》《言葉選びを間違ったのではなく、考えそのものが間違っていたのでは?》など厳しい声が続出しました。
そもそも霊感商法とは警視庁でも『単なるつぼや印鑑・置き物などに、あたかも超自然的な霊力があるように、言葉たくみに思わせて、不当に高い値段で売り込む商法』と規定しており、悪質商法の一種として定義しています。良い霊感商法というものはありえず、真麻の発言は完全に理解不足としか言いようがありません」(週刊誌記者)
仮にもアナウンサー、コメンテーターという肩書きを背負うならば、基本的なニュースの知識は持っていてほしいものだ。
(柏原廉)