朝起きたらすっごく目立つ場所に吹き出物ができてたり、信号がことごとく赤だったり、急いでいるのに電車が遅延とか…プチ不幸が続くと、あぁ幸せになりたい~ってじんわり思うことってないですか? 宝くじが当たった、とか、推しの芸能人と話せた、みたいな派手なものじゃなくていい。普通に生きてて幸せになりたいだけなのに、神様って容赦ないよね~。
そんな時、カルディで見つけたのが「幸せを呼ぶクッキー」と書かれた「ポルボロン」311円。幸せ呼びたい~っ! っと心の叫びのままに速攻買い物かごにイン!
ポルボロンって何? と思い、ネットで検索したところ、スペイン・アンダルシア地方発祥に昔から伝わる焼き菓子で、クリスマスや結婚式、記念日などで食べられるお菓子。口の中に入れて、溶ける前に「ポルボロン・ポルボロン・ポルボロン」と3回唱えると、願いが叶い幸せになる、というものだそう。
それならやってみなくては! と思い、口に入れたところ、溶ける溶けないの前に、クッキー自体が大きくて「ポルボロン」って言えない!「オウオオン」「ポウホホン」みたいにしか言えない。願いを叶えるのってかなり激ムズです!
このクッキー、直径が約4cm、厚さが約1.2cmくらいで、舌の真ん中にドーンと乗る感じ。そして「ル」とか「ロ」を言うには、舌を丸めることが必要なんですが、舌にこのお菓子を乗せたままラ行を言うのって難易度高い。舌が長い人とか、舌が器用な人じゃないと無理では? ラ行、パ行、バ行を舌に何か乗せたまま発音するのってアンダルシア人余裕なの?
クッキーの原材料はマーガリン、小麦粉、粉糖など。ちょっと噛むとほろほろと崩れていく、落雁とか和三盆っぽい口溶け感。そもそも名前の「ポルボ」は粉の意味で、「ロン」は崩れる、という意味とのこと。口の中で溶けちゃう前に、という心配より、そもそも発音ができないので、願いを叶えることが難しいということが発覚しました。
クッキー自体は、ミルクティーのフレーバーがきいた、紅茶やホットミルクなどに合う優しい味。そして粉糖がたっぷりかかっているからなのか甘さも強め。1個で結構な満足感があります。ちょっと噛んだらすぐホロホロ・フワフワ溶けていく、優し~いおいしさ。外国っぽい謎スパイスやハーブも感じない、誰もが好きなおいしさです。
ささやかでいいから幸せになりたかっただけなんですが、自分の舌は幸せをお願いするための呪文? が唱えられない、ということがわかったという、なんだか根本的に残念な結果となってしまったポルボロン。これもプチ不幸? 明日は仕事前に神社にでも寄って、幸運祈願をしにいきたいと思います。
(ロドリゴいしざわ)