失意の敗北を味わったサッカー日本代表だが、チームの中核を担ったMF久保建英に落ち込んでいる時間はない。スペイン1部レアル・ソシエダは2月4日、アジア杯を敗退したばかりの久保が早くもチームに合流し、6日には国王杯準決勝第1戦のゲームを控えていることを報告している。
“日本サッカー史上最高のイレブン”と称され、大きな期待を背負ってアジア杯を戦ったサムライブルーは、3日開催の決勝トーナメント準々決勝・イラン戦で1-2と敗れ、まさかのベスト8での敗退が決定した。
今大会では最も得意とするトップ下のポジションを陣取り、随所でワールドクラスのクオリティーを見せつけていた久保。イラン戦では巧みに味方からボールを引き出す動きを見せ、何度もチャンスメイクしたが、後半22分にMF南野拓実と交代し、ピッチを後にした。
試合後には「体調もどんどん上がってきていたし、私ができる話ではないが、交代のタイミングがやや早かったように思う」と、暗に森保一監督による采配への不満を語る様子も話題に。
しかし、ソシエダのイマノル・アルグアシル監督は日本代表の“予期せぬ”早期敗退を受け、「ラッキーなことにタケが戻ってくる。(国王杯)マジョルカ戦でも起用可能だね」「もしもタケにチャーター機が必要なら、手配しよう。会長もこれを聞いてくれているだろうし、何とかしてくれるはずさ」などと“ノリノリ”で歓迎するコメントを残している。
「ソシエダでの久保は今季18試合出場6ゴール3アシストと活躍しており、不動のスタメンとして定着。2月15日には欧州チャンピオンズリーグの決勝トーナメントベスト16でパリ・サンジェルマンとの大一番を控えており、エースである久保が早くも帰還してくれたことは、ソシエダ側からすると“チャーター機を出したいほどに幸運な出来事”という位置付けなのでしょう。今も日本代表サポーターの間では、ベスト8での敗退を悔やむ声が飛び交っていますが、敗北からわずか一夜でスペインに合流した久保については『一瞬で合流して切り替えてるのスゲーな』『大切にしてくれていて、愛を感じる』『久保がクラブから信頼を勝ち取っている証拠』『日本人としては複雑だけど、これは最大の褒め言葉でもあるね』とする反応が並んでいます」(スポーツライター)
久保にとってキャリア初となるチャンピオンズリーグ決勝トーナメントで、アジア杯での鬱憤を晴らすような活躍を見せてほしいところだ。
(木村慎吾)