吉本興業が所属芸人へのプレゼントを規制する新ルールを策定し、賛否を招いているが、その背景にはタレントを悩ませる“不気味な贈り物”の存在があったようだ。
吉本は8月27日、公式サイトで「所属タレントへのプレゼントについて」という文書を発表、今後は「賞味期限が2週間を切った食品、飲料」「開封済み、使用済みのもの/手作りのもの」「現金/金券」「⾼額商品(定価または市場価格が1万円<税抜き>以上のもの)」「⽪膚へ塗付等するもの(化粧品・⾹⽔・⼊浴剤・医薬品など)」、さらには「ペットや昆虫」といった生き物を渡すことを禁じると発表した。
これには、まだ収入が安定しておらず、ファンからのプレゼントをありがたがる一部の若手芸人から不満の声が上がったほか、大御所の明石家さんまもラジオで「俺は1週間、それ(食料の差し入れ)で生活してるで。じゃこ天だ、壬生菜だ、551豚まんだって」とボヤき。しかし、ルールが明文化された背景には、扱いに困るような差し入れ事情があったようだ。
9月7日放送の「せやねん!」(MBS)では、女性人気の高いイケメン芸人のチュートリアル・徳井義実が、「一番たぶん高額なのはマンションのカギが入ってました」「『世田谷区の新築マンションの部屋を買いました』と。で、『カギをどうぞ』って言って。調べたんですよ。マジでそこの住所に新築マンション建ってて」と、高級住宅街に建てられたマンションの一室をプレゼントされたと明かした。
さすがにその部屋を訪れることはなく、吉本にカギを渡して処理を任せたようだが、ファンの女性の手作りの食べ物やチョコレートなどは貰っていたようだ。
「より“不気味な差し入れ”の例として、9月5日配信の『週刊女性PRIME』が報じたところによると、生きた猫をしつこくプレゼントしようとするファンや、手作りのクッキーや卵焼きの中から大量の毛が出てきたこともあったと紹介されています。売れていない芸人ほど、そうした食べ物をありがたがって口にしてしまうことから、吉本としても、取り返しがつかなくなる前に何らかの対応が必要だったのでしょう。また、現金や金券、度を超えた高額商品については“闇営業”の入り口になる可能性もありますからね」(テレビ誌ライター)
所属タレント6000人の管理と安全を預かる以上、プレゼントの規制強化は致し方ない流れだといえるだろう。
(木村慎吾)