事務所からの独立に際して報じられた“マネージャーへのパワハラ”疑惑は、バラエティでの「盛りグセ」が原因だったようだ。8月31日をもって、23年間在籍した「プラチナムプロダクション」を退所したタレント・若槻千夏が9月22日に公開されたお笑い芸人・東野幸治のYouTubeチャンネルにゲスト出演。一部で伝えられた「パワハラ」報道の真相を語っている。
若槻といえば、自身のブランドの立ち上げや、会社の設立など、実業家としての活動にも力を入れており、プラチナムを退所後は、彼女がプロデュースしたキャラクター「KUMATAN(クマタン)」を手がける「株式会社WCJAPAN」に所属。
タレントとしての待遇では、設立初期から“長女”として支え続けたプラチナム在籍時代を「スゴくいいんですよ」と明かした若槻だが、その状況を変えなければ次第に“お局化”し、「私の言ったことは『その通りだ』って絶対なるわけですよ。だから自分が30、40、50歳になっていった時に、事務所に居続けるとややこしい、ケムたい存在になるなと。俯瞰で見てわかるんですよ」と、新たな環境へ身を置く必要性に駆られたという。
また、「現場のマネージャーさんが『若槻さんが言うから…』とかになってくるじゃないですか。私が言ってなくても。『若槻さんはこれはイヤなんじゃないか』とか考えすぎちゃう。それを自分の中で排除したい」と、腫れ物の扱いになることをイヤがる若槻だったが、退所報道直後には「芸歴20年でマネージャー30人交代」といったニュースも飛び出し、大きな話題となった。
同ニュース記事では、2021年に出演した「人生が変わる1分間の深イイ話」(日本テレビ系)で若槻が口にした「私、芸歴20年以上ですけど、たぶん30人以上(別のマネージャーが)ついてます」との発言が引用されていたが、若槻によると、これは「私の反省するところで、バラエティでの盛りグセから来た話です」とのことだ。
「若槻は、『深イイ話』に出演した頃、“マネージャーが10人くらい替わっている”という女優に関するネットニュースが盛り上がっていたと説明。世間からはその女優に対し、“性格悪いのかな?”などの憶測が集まり、『その人がマイナスっぽくなってたから、何か良かれと思って、“いやいや、私なんて20~30人替わってますよ”って』と、よりインパクトが出るように数字を盛って話してしまったのだといいます」(テレビ誌ライター)
周囲から過剰に気を遣われることに抵抗があると語る若槻は、昨年11月に放送された「さしフワご相談ナイト」(フジテレビ系)の中でも、スタッフへの配慮が窺えるコメントを残していた。番組では、休憩時間にスタッフから弁当を勧められるも、「私、ドーナツかサラダが食べたい」とワガママな要求を突きつけたり、中華街のロケ中にわざわざ遠くのタピオカ店を指定してスタッフを買いに行かせるといった、タレント・フワちゃんの“横柄な態度”が話題に。
こうしたスタッフへの“パシリ扱い”の数々について、若槻は「そうやって積み重ねよ。何言っても叶えてもらえちゃうと思っちゃってるし、(スタッフ側としては)“何言われてもできるでしょ?”って思われて、傷付いちゃうんだよ」と先輩の立場から注意していた。
所属タレント1期生として、待遇の良かった事務所からわざわざ巣立ち、異なる環境で新たなキャリアをスタートさせた若槻のバランス感覚や周囲への配慮はホンモノなのかもしれない。
(木村慎吾)