ワインといえばフランスやイタリア、チリなどが多く出回っていますが、実はここ数年で人気が高まっているのが、「日本ワイン」。有名なのはワイン用ぶどう「甲州」の産地である山梨のほか、北海道や東北地方、長野や鳥取、岡山、広島などでもぶどう栽培やワイン醸造が行われており、現在では全国に200ほどのワイナリーが存在するんです。
ワインに詳しいグルメライターはこう話します。
「近年では、世界的なワインのコンクールで日本のワインがアジアで初めて金賞をとったり、和食がユネスコ無形文化遺産に登録されたことによって、和食に合うワインを求める人が増えたりして、日本のワインは世界的にも注目を浴び始めているんです」
日本ワインに使われる日本固有のぶどう品種は、甲州とマスカット・ベーリーAというものの2種類。
「甲州もベーリーAも、日本料理との組み合わせは抜群。和食ならではの苦みや香味、旨みなど複雑で繊細な味わいを引き立ててくれます。甲州ワインは塩で食べる天ぷらや煮物、また脂ののった魚料理などにぴったり。ベーリーAは肉料理のほか、うなぎの蒲焼きや焼き鳥などといったタレの料理にも合います」
この2種だけでなく、メルロ種やシャルドネ種などを使って全国各地でさまざまなワインが作られています。
「海外のぶどう品種でも、作られる土壌や気候によって味わいが変わります。日本ワインはかつては海外で『薄い』と酷評されることもありましたが、そうではなく繊細な味わいなんです。だから、和食と合うんですね」
最近では日本ワインと和食を組み合わせて楽しめるお店も増えてきているそう。下記におすすめのお店をいくつかピックアップしたので、ぜひ一度、その繊細な組み合わせを楽しんでみてください。
■Jip WINEBAR&WINESHOP(新宿三丁目)
国産ワインを約400種類そろえたショップとバーが併設されたお店。バーでは肉じゃがやきんぴらなどの和の総菜も揃い、グラスワインは20種類ほど用意されている。
■ワイン蔵BANKAN(中野)
https://www.facebook.com/nakanobankan/
全国約100種類以上のワインが揃うお店。店内はそば屋を改装した和風の内装で、落ち着く雰囲気。手の込んだ肉・魚料理や、季節に応じて旬の食材を使った創作メニューが楽しめる。
■四谷ふく(四谷三丁目)
季節の食材を使った和食と日本酒とのマリアージュを楽しめるお店。ワインはソムリエでもある店主が全国のワイナリーをまわって集めている。〆には手打ち蕎麦がオススメ。
■シャトー・メルシャン トーキョー・ゲスト・バル(六本木一丁目)
http://www.chateaumercian.com/places/tgb/
山梨のワイナリー、シャトー・メルシャンのワインをいろいろ楽しめるお店。グラスワインは少しずつ楽しめる60mlサイズのものも用意されており、あれこれ飲み比べるにはもってこい。