渡辺大知の売れっ子ぶりが12月15日の夜によぉーくわかった。午後8時からはNHK大河ドラマ「光る君へ」最終回第48話「物語の先に」で柄本佑演じる藤原道長がこの世を去った日と同じ日に没した、道長を慕って支え続けた達筆な藤原行成を好演。その後、10時半からは「若草物語‐恋する姉妹と恋せぬ私‐」(日本テレビ系)最終回第10話で自身のモラハラがきっかけで別れた元カノ・恵(仁村紗和)の結婚に、きちんとお祝いの言葉を伝えることができた小川大河を演じ、「この人に”悪キャラ”は本当に似合わないよな」と痛感させられた。
渡辺演じる大河が最終回で、恵に対するこれまでの言動に詫びを入れていたが、そもそも渡辺に「モラハラ彼氏」という設定がどうにも「しっくりこないなー」と感じていた人は私だけではなかったはずだ。それに対し、道長(柄本)のために一条天皇(塩野瑛久)を説得してばかりいた、道長と同じ日に没した渡辺演じる行成の説得力と言ったら「さもありなん」と言いたくなるほどの説得力があったと思う。
ちなみに12月19日には、患者からは優しくて好かれるが、医師として自信がないためナースたちからは信頼が薄い、外科医・小山衛を演じている「ザ・トラベルナース」(テレビ朝日系)が最終回を迎える。渡辺を起用したがるスタッフ側の気持ちはよくわかるが、あまり渡辺を酷使してほしくない。
12月7日放送の「土スタ」(NHK)に生出演した渡辺は、「いつかこんな日が来るかもしれないと思って取っておいた」という、小学3年生の頃から書いていた直筆小説の原本をスタジオに持参。MCの近藤春菜から「こんな日って言うのは?」と確認されると、「こうやって自分のことを取り上げてもらえる日です」と笑顔でサラッとコメント。さらに「小説を人に読んでもらうのは時間がかかるから、音楽にしちゃえ」とミュージシャンになったとも気負うことなく明かしていたから、欲にまみれた「THE芸能界」の中に咲く1輪の小さな白い花のような渡辺は、これからも重宝されることだろう。
この「自己プロデュース力」と「誠実さ」と「嘘のなさ」に、現在、交際報道のある夏帆の肩を「いい男をみつけたじゃん!」と叩きたくなった。夏帆、渡辺大知を大事にしろよー!
(森山いま)