“中年太り”が気になりだす40代。日頃から「太りやすくなった」「痩せにくくなった」と感じていませんか? 自分の身体のことって、分かっているようで分かっていないことも多いようです。中年になると、カラダはどのように変わっていくのでしょうか。
■加齢によって内臓脂肪が増える
糖尿病、肥満症、内分泌学などを専門とする医師の宮崎滋さんによれば、とくに女性は更年期に入ると女性ホルモンが減少する上に加齢によって基礎代謝や筋肉量が低下、複合的に原因が重なり合って内臓脂肪が増えてしまうそうです。
■ストレスにより脂肪燃焼スピードが低下する
コルチゾールというストレスホルモンが増加するような生活を送っていると、さらに影響が出てしまいます。コルチゾールの影響で脂肪を効率よく燃やそうとするために、脂肪燃焼のスピードが落ちるともいわれているそうです。
■年齢とともに褐色脂肪細胞の働きが低下する
年齢とともに、褐色脂肪細胞という余剰エネルギーを熱に変換して放散する重要な役割を果たす細胞の働きが低下してしまいます。これにより、太りやすく痩せにくくなるといわれているそうです。
中年太りを助長させる原因がこれほど多いなんてショックですよね。そんな太りやすく、痩せにくい年代はどうすればよいのでしょうか。今、注目されているのが「メディカルダイエット」です。
■メディカルダイエットとは?
トレンドワードにもなっているメディカルダイエット。簡単にいえば、医薬品や医療機器などを利用して行うダイエットをいいます。最近では、医師の診察なしにドラッグストアで買える肥満薬も登場し、メディカルダイエットの敷居が下がっているようです。
例えば、腹囲が男性85cm以上、女性90cm以上の人が指定の条件を満たすことで服用できる大正製薬の内臓脂肪減少薬「アライ」は、ドラッグストアで購入できます。宮崎さんによれば、市販薬ではアライのようなオルリスタットを含むものか、漢方薬が利用できるといいます。
オルリスタットは、脂肪を分解して小腸から吸収できる形態にする消化酵素リパーゼを特異的にブロックします。食事由来の脂肪の分解・吸収が抑制され、結果として食事に含まれる約25%の脂肪が便として体外に排出され、体重が減少することが立証されています。
意図しない“油漏れ”などが報告されていてネット上でも話題になっていますが、すべての人に発現するわけではないのだとか。しかも、食事でオルリスタットとキトサンをあわせて摂取すると、油便になりづらくなるという可能性も示唆されているそうです。
キトサンは、カニやえびの殻に含まれる食物繊維のこと。サプリメントとして市販されています。「油便はかんべんして」と思っていた人は、試してみるのもよいかもしれません。広く売られていて入手しやすいので気軽に試せそう。条件に合う人は、一度検討してみる価値がありますね。
また、宮崎さんによると、漢方薬には利尿効果や便秘改善効果などがあることから、脂肪が減ったわけではないものの体重が減ったように見えることもあるそうですよ。
いかがでしたか? 中年太りが気になるという人は、ぜひメディカルダイエットを検討してみてくださいね。