タレントにとって積年の夢は、NHK連続テレビ小説に出演することだという。全国津々浦々で、老若男女が視聴しているからだ。ジャニーズタレントは“月9”を中心としたトレンディドラマのイメージが色濃いが、意外にも朝ドラ俳優もいる。テレビ誌の副編集長に話を聞いた。
「スルーされがちなのは、元SMAPの稲垣吾郎でしょうね。歌手デビュー前の1989年4月期に放映された『青春家族』で、主役の清水美砂さんの弟を演じています。まだ15歳で、声変わりをする前。本当にかわいかったです。SMAP6人全員がオーディションを受けたんですが、合格したのは稲垣さんだけ。平均視聴率37.8%で、まさに国民的ドラマでした」
稲垣が朝ドラ俳優として大成したことによって、90年代はそれに続くジャニーズタレントが増えた。1993年にはKinKi Kids・堂本剛が「かりん」、翌1994年にはTOKIO・国分太一が「春よ、来い」に出演。1997年の「あぐり」には生田斗真、2000年の「私の青空」にはV6・三宅健、2003年の「てるてる家族」には関ジャニ∞・錦戸亮、2006年の「芋たこなんきん」にはTOKIO・城島茂が続いている。
「そんな中でも朝ドラに2度出演したジャニーズタレントは、たった2人だけ。すでに退所している元男闘呼組の高橋和也と、関西ジャニーズJr.の西畑大吾。現役では西畑だけで、2013年の『ごちそうさん』、2015年の『あさが来た』に出演する快挙。丸坊主になることも辞さない役者魂は、彼のあこがれである嵐の二宮和也の再来と言われています」(前出・テレビ誌副編集長)
KinKi Kids、関ジャニ∞、ジャニーズWESTと続く関西発のデビュー組。そのなかの期待の星に西畑が入る日も、遠くなさそうだ。
(北村ともこ)