「長嶋終身名誉監督の訃報を聞き悲しみで胸がいっぱいです。常に私たち選手の事を一番に考え、応援してくれていました。巨人への愛が誰よりも強く、野球に対する情熱を持った方でした」
6月3日に亡くなった「ミスタープロ野球」と称された、読売巨人軍終身名誉監督・長嶋茂雄さん(享年89)の訃報に接し、こう追悼コメントを寄せたのは、巨人・岡本和真。岡本といえば、5月初旬、一塁カバー中にランナーと交錯し、右ひじの靭帯を損傷し、全治約3カ月の大ケガとなり戦線離脱中だが、昨年の不調時に受けた「熱血指導」のことを振り返り、こう続けた。「昨年、私が打撃で迷っている時期に、病室に呼んでいただき、直接指導していただきました。これからの野球人生において、忘れることのない大切な時間になりました。心よりご冥福をお祈りいたします」
ちなみに岡本が負傷したプレーの起点は、三塁手でスタメン出場していた浦田俊輔からの送球だったこともあり、試合後、浦田が岡本に自分のミスでケガした件を謝罪すると“気にしなくていいよ”という主旨の言葉をかけ、LINEも送ったという。さらに、報道陣に、「浦田くんは元気ですか?みなさん優しくしてくださいね」と語っていることも話題となった。
そんな岡本の気遣いは、最近、意外な場所でも明かされていた。
「5月28日、29日と、東京ドームで開催されたサザンオールスターズのライブに、サザンファンを公言している岡本選手から差し入れが届いたんです。それを桑田佳祐さんがステージ上のMCで紹介して、“岡本くんありがとう!”って発言したことで、大盛り上がり。なにせ岡本選手のホームの東京ドームですしね。観客席からも、ワーッと歓声が上がりました」(芸能関係者)
この“裏エピソード”は一部の音楽ファンにも届き、ネット上ではこんな声も上がった。
「岡本選手って、そういうところまで気を配れるのか…泣ける」「東京ドームを“自分のホーム”として大切にしてるんだなと感じた」
一方で、「とはいえ、サザンに差し入れできる方も羨ましい」というやや冷めた声も。確かに、トップアーティストに気軽に差し入れができるのは、一般人には到底真似できる話ではない。だが、それを「見せびらかすことなく」「あえて黙って」やってのけるのが、岡本和真という男の“らしさ”だという。
「派手な人じゃないんです。グラウンドでもロッカーでも騒がない。でも、いちばん“見てくれている”のが岡本さんだって、選手たちは知ってますね」(球場関係者)
豪快なスイングの裏にある、静かなまなざし。岡本のそんな紳士的な姿勢が、これからの巨人軍を支えていくのだろう。復帰が待ち遠しい。