多くの伏線回収を放置したまま「詳しくはHuluへ」で6月18日に最終回の幕を降ろしたドラマ「恋は闇」(日本テレビ系)。「ホルスの目殺人事件」の真犯人が望月歩演じる夏八木唯月であることは明かされるも、なぜ唯月(望月)は凶悪な殺人鬼になったのか、なぜゾロ目の日に殺人事件を起こしていたのか、なぜ殺害後のご遺体にカラーコンタクトレンズを入れて「ホルスの目」にしていのか等々、視聴者が知りたかった謎は謎のまま、終わってしまった。
「そこが知りたい」と思っていたことは、もしかするとドラマの最終回が放送された直後から配信スタートした、Huluオリジナルストーリー「過去の闇、未来の光 ‐ある殺人鬼の始まりと、2人の恋の行方‐」を見たらわかるのかもしれないが、見たらわかるという保証はどこにもない。
ちなみに前出のHuluオリジナルストーリーでは、あまりにも不気味で、残忍な殺人鬼がなぜ生まれてしまったのか、犯人をよく知る女性が裁判の証言台に立つという。ということはつまり、唯月の母であるおにぎり屋「TEMARU」で働く夏八木晶子(太田恵子)が、息子の過去を話すということだろう。そんな母の言葉に唯月は錯乱し始めるそうだが、錯乱したら伏線回収はできないだろうな、などと冷静に考えてしまった。
それにしても、今作の志尊淳は美しかった。
金髪の浩暉はもちろんのこと、最終回のラストシーンで白シャツに黒髪姿で裁判に登場した浩暉も、素晴らしいビジュだった。ネット上には「最後に最高ビジュの志尊淳を見せてHuluに入らせようとしてるの?」「志尊淳の美しさをエサにHuluが釣ってるとしか思えない」「これまでの3か月間はカッコイイ志尊淳を見ることで生きていられたから、これはやはりHuluに入るべきか?カッコイイ志尊淳不足なんだけど」といった声まであがっている。
光は強ければ強いほど、そこにできる闇は深く黒くなる。志尊が3カ月間、放ち続けた光を見失い、目の前が真っ暗な闇になってしまった視聴者は、Huluにすがるしかないのかもしれない。
これこそが恋は盲目であり、「恋は闇」なのでは。
(森山いま)