6月23日放送の「あなたを奪ったその日から」(フジテレビ系)第10話が意外な展開を見せた。それは、紘海(北川景子)が美海=萌子(一色香澄)を誘拐して10年間育てていたことを知った旭(大森南朋)が、「報いを受けてください!」と語気を荒げて紘海に言ったからだ。
紘海が萌子を誘拐したと知らなかった前週第9話の中盤までは、紘海に好意を抱いているんだろうなという雰囲気を漂わせていた旭だったが、萌子を誘拐したのが紘海とわかったとたん、てのひらを返すように紘海を憎み始めたから驚いた。いくら「人の心は万華鏡」とはいえ、「逡巡(しゅんじゅん)」とか「躊躇(ちゅうちょ)」とか、迷いためらう気持ちが少しはあってもいいのではないだろうか。
ネット上にも「旭がそれを紘海に言うの?」「旭こそ報いを受けなさいよ!」「紘海は萌子を誘拐したわけじゃないじゃん。萌子が紘海の車に乗ってきたんだよ?萌子が100数えたら捜しにきてねって言ったのに、捜さなかったのは旭でしょうが」「事の発端は旭が梨々子(平祐奈)に厨房を任せたことで起きた食品による死亡事故。紘海は灯ちゃん(石原朱馬)が亡くならなければ、萌子を連れ帰りませんでしたけど」など、旭の言動に面食らった人が声をあげている。
紘海が誘拐罪で逮捕され、刑務所で模範囚として過ごし、刑期を終えて刑務所から出てくる紘海を旭と美海=萌子が出迎え、旭が「再婚しよう」と言ってエンドを迎えると勝手に想像していたが、どうやらそんなエンドではなさそうだ。
萌子に戻った美海が、自分さえ旭の娘として結城家にいれば紘海は警察に捕まえられることはない、旭はそう約束してくれたと、健気に振る舞う様子に、目頭を熱くした人もいたようだが、30日放送の最終回はどうなるのか。
梨々子にありもしないことをSNSで拡散され、人生を台無しにされた玖村(阿部亮平)が黙ったままということもおかしな話だから、最終回にはひと暴れしてほしい。
週刊さざなみの記者・砂羽(仁村紗和)は父親の鷲尾(水澤紳吾)が黙っていた食品事故の真相を記事にして暴くことができるのかも気になる。
最終回にどんでん返しはあるだろうか。
(森山いま)