芳根京子演じるなつ美と本田響矢演じる帝国海軍の中尉・瀧昌が、交際ゼロ日で結婚した日々を描いたラブコメディー「波うららかに、めおと日和」(フジテレビ系)が6月26日に最終回を迎え、平均視聴率は6.1%。全10話の平均視聴率は5.8%だった。
1年前に2人の初夏の恒例行事と決めた「蛍を見に行くこと」を予定していたなつ美と瀧昌。 ところが、突然招集がかかり、瀧昌は艦へと向かう。海上では暴風雨が続き、艦が大きく揺れて対処に追われていた瀧昌は怪我をしてしまう。
一方、妻として家を守らねばと思うなつ美だったが、艦の状況が気になって居ても立ってもいられない。それでも、健気に家事にいそしんでいたある日、なつ美が庭で洗濯物を干していると、玄関の戸を開く音が聞こえる。そして「なつ美さん!」と呼ぶ声が聞こえ彼女は玄関へと駆け出して行く。
そこには、瀧昌の姿があった。なつ美はすぐに駆け寄り、目に涙を浮かべながら彼を強く抱きしめる。そんななつ美を瀧昌も優しく抱きしめる。なつ美が泣きながら「おかえりなさい…」とつぶやくと、瀧昌は彼女を見つめながら「ただいま」と応えるのだった。
この展開に視聴者からは「『ただいま』の一言がこんなにうれしいなんて…涙が止まらない」「瀧昌が無事に帰って来てくれてよかった」「会えない時間が育んだ恋しさ。気持ちを伝えることの大切さ。心が通じ合えた時の喜びはひとしおだった!」など、感動に包まれたようだ。
「昭和11年から12年が舞台のこのドラマ。日本も世界も次第にきな臭い時代へと突入していきます。それでも、市井の人たちの生活には、夫婦、家族、友人との間に確かな愛があり思いやりもある。そんな当たり前のことが、いかに大切であるかを教えてくれるドラマでした。蛍と天の川を見るシーンで瀧昌が『まだ6月のうちに帰ってこられてよかったです』と言い、なつ美は天の川の織姫と彦星に想いを馳せます。ちなみに、昭和12年の七夕、7月7日は『盧溝橋事件』が起きた日。この後の2人の運命を考えると、単純なハッピーエンドではないと深く考えさせられました」(テレビ誌ライター)
なつ美と瀧昌のほんわかした新婚生活だけで終わった今作。安堵の終わり方は、視聴者にとっても心地よいものだったに違いない。