のん主演ABEMAドラマ「MISS KING」が世界ランク入り！“民放超え”と絶賛される衝撃の展開とは

芸能

2025/10/09 08:15

　各テレビ局で秋ドラマがスタートしているが、配信サービスでも注目作が次々と登場している。中でも高い人気を誇っているのが、女優・のん主演のABEMAオリジナルドラマ「MISS KING / ミス・キング」だ。

　9月29日に第1話の配信がスタートすると、ABEMAのドラマランキングで初登場1位を獲得。また、Netflixでも配信されているのだが、「今日のシリーズTOP10（日本）」で2位にランクイン。さらに香港、マレーシア、ナイジェリア、フィリピンなど8つの国と地域で上位に入る快挙を成し遂げ、世界的な注目を集めている。

　物語の舞台は将棋界。天才棋士の父・結城彰一（中村獅童）に人生を奪われた国見飛鳥（のん）が、深い憎しみを原動力に“盤上のダークヒーロー”となり、父に復讐する姿が描かれる。

　まず注目すべきは、のんの新境地ともいえる演技だろう。ファーストシーンでは、汚れた公衆トイレで嘔吐し、鼻血をたらしながら刃物を握り、体を震わせている。鬼気迫る表情をみせ、ただならぬ緊張感を表現。そこには、これまで見たことがない、汚らしく負のオーラを全開にするのんの姿があった。

　多くの視聴者が抱く“明るく元気なのん”のイメージをひっくり返すように、今作で演じる飛鳥は、俯きながらボソボソとしゃべる陰キャだ。どん底の生活でもがく飛鳥を、のんは抜群の演技力で丁寧に演じている。彼女の演技を見るだけでも、「MISS KING / ミス・キング」は十分に視聴する価値がある。

　また、緻密なストーリー構成も魅力だ。飛鳥には、母の死、リストラ、立ち退きなど不幸が次々と降りかかる。第1話の中盤では、父の再婚相手・結城香（山口紗弥加）に土下座して、父に会いたいという末期がんの母の思いをかなえたいと懇願する。だが、その願いは聞き入れられず、母は失意のままこの世を去る。

　現在、第2話まで配信されているが、飛鳥の境遇はあまりに過酷で見る者の胸を締め付ける。第2話のラストでは、自死を試みる場面もあり、救いのない展開が続く。しかし第3話以降では、棋士として飛躍する飛鳥の姿が描かれる予定だ。同じく彰一に恨みを持つ元棋士・藤堂成悟（藤木直人）と手を組み、史上初の女性棋士を目指すことになる。

　どん底から這い上がる飛鳥が、どのように将棋を通して父への復讐を果たすのかーー。精巧なセット、美しい映像、豪華な役者陣は映画並みのクオリティだ。正直、今季の民放ドラマよりも、予算も演出もワンランク上と言えるのではないだろうか。

　ここ数年で急速にレベルアップしているABEMAドラマだが、「MISS KING / ミス・キング」はその頂点を更新しそうな予感だ。

（渡邊伸明）