広島カープ・羽月隆太郎が使用疑いで逮捕された「ゾンビたばこ」の「戦慄の蔓延実態」を都内シーシャバー店主が証言
プロ野球・広島東洋カープの羽月隆太郎内野手が、「指定薬物」を使用した疑いで1月27日に広島県警に逮捕されたというニュースは、球界のみならず、一般社会にも少なからぬ衝撃を与えている。
報道によれば、使用していると疑われている物質は「エトミデート」。一部では電子タバコのリキッドに混入され、「ゾンビたばこ」と呼ばれて乱用が広がっている指定薬物だという。ただし、この事件を単なる「若手選手の不祥事」として片づけてしまうのは早計なのかもしれない。そこには、社会が抱える“いつの間にか法に触れてしまう構造”も浮かび上がってくる。
都内でシーシャバーを経営する店主は、こう証言する。
「エトミデートは、日本では医療用に承認されていない鎮静剤で、電子タバコのリキッドに違法に添加され、人をダメにしてしまうために『ゾンビタバコ』と呼ばれているものです。日本では昨年5月に指定薬物として規制され、使用や所持、輸入などが原則禁止されました。ただ、規制される前に、すでに大量に購入ずみの人も多いのが実情です」
さたに、「規制されたことはよかったが問題はそこから先です」と前置きして、店主が続ける。
「違法になったこと自体を知らずに使い続けている人もいますし、わかっていても『在庫があるから』と吸ってしまう人、悪い人は在庫をまだ売っている、という悪徳業者もいます。もっと怖いのは、飲み屋などのカウンターで“これ、すごくいいから吸ってみなよ”との誘いに乗った客によって回し吸いされ、知らないうちにエトミデート入りのタバコを吸ってしまうケースです」
いまや違法薬物は「怪しい取引」や「裏社会」だけのものではない。合法と違法の境目が頻繁に更新され、情報を追えていない人ほど、知らぬ間にその境界線を踏み越えてしまう面もあることは否めない。羽月選手は「使った覚えはありません」と容疑を否定しているが、尿検査で陽性反応が出ていたという。
一服のリラックス、気分転換、その延長線にあったはずの行為が、いつの間にか“犯罪”として扱われる時代。今回の逮捕劇で、改めて現代ニッポンにおける違法薬物を巡る「環境の危うさ」を改めて考えさせられた。
(小津うゆ)
