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2026/05/26 11:00

「あのちゃん発言炎上騒動」で急浮上したバラエティ番組の“イジっていい人文化”の違和感

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2026/05/26 11:00

 タレントのあのちゃんの発言に端を発した騒動が収まらない。発端は、5月18日放送のバラエティ番組での一幕。「ベッキーの次に嫌いなタレントは?」と、すぐに答えなければいけないルールのゲームの中で、そう質問された彼女が、「鈴木紗理奈」と実名をあげた。いわゆる“バラエティノリ”に見える流れだったが、鈴木がその後自身のSNSで、「そんな当たり屋みたいなことされて それ勝手に放送されてそういうのって面白いの? 普通にショックやし、いじめやん」といったような率直な怒りを綴り、テレ朝は謝罪、さらにあのちゃんが「番組降板」を表明するに至ったのだ。

 今回の騒動で浮かび上がったのは、単なる“タレント同士の相性問題”ではない。むしろ、“誰ならイジっていいか”をテレビ側が勝手に選別しているのではないか―そんな、古いバラエティ構造そのものへの違和感だ。芸能ライターはこう指摘する。

「同じ日に放送された『あのちゃんねる』では、ともに人気男性アイドルグループの『JO1』と『INI』のメンバーで構成された、サッカー日本代表オフィシャルアンバサダーのスペシャルユニット『JI BLUE』も出演していたんですが、『INI』の西洸人に、『緊張するJO1のメンバーは?』とのお題が出ました。西はしかたなく個人名を回答。しかし、その際は口元や音声が隠されていました。ほかにも、ある人気グループの番組でも、“○○さんには気を遣う”という発言部分に、わざわざ消音が入っていたことがありました。ところが今回は、“嫌いなタレント”という強いワードが、そのまま放送。そこには“あのちゃんなら成立するだろう”“イジられても許されるだろう”という、制作側の感覚が透けて見えるんです」

「毒舌芸人も配慮をお願いする」時代

 
 実際、テレビの“悪口芸”は急速に難しくなっている。かつてのバラエティでは、“毒舌キャラ”や“ケンカ演出”は定番だった。しかし、SNS時代となった今、その空気は大きく変わった。視聴者は“ノリ”ではなく、“誰が傷つくのか”をネット上でリアルタイムで目にしてしまう。しかも切り抜き文化によって、一部分だけが瞬時に拡散される時代だ。前出の芸能ライターは続ける。

「今は毒舌芸人ですら、『あの部分はカットしてくださいね』とお願いする時代。フワちゃん騒動の例を見ても明らかなように、SNSでは、一言の失言でも大炎上しかねない。にもかかわらず、テレビだけが“昔ながらのイジり文化”をどこか引きずっているのには、違和感を覚えますね」

 今回、多くの視聴者が、あのちゃんの発言自体よりも、それを“放送したこと”に違和感を示している点がそれだ。もちろん、バラエティには予定調和の“お約束”もある。多少の毒舌やイジりが、場を盛り上げることもあるだろう。しかし、共演経験も薄いまま、一方的に名前を出される構図は、令和の視聴者には“イジり”より“公開処刑”に近く映ってしまう。

 昭和平成型のバラエティは、今まさに転換点を迎えている。

(小津うゆ)

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