被害者か、それとも加担者か。
やらせ疑惑の渦中にある「世界の果てまでイッテQ!」(日本テレビ系)内の“お祭り男”として、法被を纏い全力投球してきたお笑いタレントの宮川大輔は本当に何も知らなかったのだろうか。
そこに異を唱えるのは「かねてから宮川は疑問を感じていた」と綴る女性週刊誌「女性自身」である。同誌は、“世界の祭りシリーズ”の中で取り上げられたラオスの橋祭りやタイのカリフラワー祭りがでっち上げだったとの疑惑に関して、宮川がその雰囲気に勘付いていた可能性があると示唆。金で雇われたエキストラが過剰なテンションを見せた際には「テンション高すぎひん?」と漏らし、現地の“一般人”であるはずの人間たちが領収書らしき書類にサインしている現場を目撃すると「あれなんなん?」とも指摘していたという。
最後には宮川の口から「これ、祭りちゃうやん!?」との究極のツッコミも飛び出していたと女性自身は伝えており、もはや宮川は“知らなかった”とは釈明できないほどにまで勘付いていた様子だが、同誌は11年もの付き合いがある番組スタッフを信じ続けた挙句の出来事であるとし、ネット上からも宮川への擁護や同情の声が続々と集まっている状況だと紹介した。
「では、本当に宮川には一切の責任がないのでしょうか。仮に見て見ぬ振りをしていたのであれば、それは番組制作会社への“信頼”を盾に企画を全て丸投げしていたという日本テレビの釈明と大差があるようには思えません。“スタッフを信じていた”“全力でやるだけ”と言えば聞こえは良いですが、28年の芸歴を誇る宮川が現地でカメラの回っている時にだけテンションの上がる“不思議な観客”や、いかにもな“祭りセット”を目の当たりにした時、重大なねつ造企画に片足を踏み入れてしまっていることを深刻に考えるべきだったかもしれません」(テレビ誌ライター)
ネット上にもチラホラと宮川大輔に対する疑念の声も散見され始め、「宮川さんは何も知らなかったと強調するような記事がいくつか出てるけど、冷静に考えてそんなことがあるのか甚だ疑問で不自然」「何となくではあるが、内村や宮川が完全擁護される雰囲気なのが違和感を感じる」「宮川大輔は被害者ではないと思う。番組関係者である以上被害者ではない。例えば、俳優が台本に書いてあったからと何を言っても良い訳ではない」「宮川を守りたい気持ちは分かるが、演者も騙されてたなんてあり得ないよ」との指摘が書き込まれている。
宮川にとって「イッテQ」は自身の知名度向上の礎となり、全国区に知られる芸人へと出世するキッカケを与えてくれた恩恵がある為、仮に領収書にサインするエキストラや“明らかに祭りではないムード”を感じ取ったところで、その後の彼に何ができたのかは定かでない。しかし、20%を超える視聴率を叩き出す人気番組において行われた“ウソの演出”のまさにその現場で、主役を演じていた人間が被害者だとして擁護される風潮はいかがなものだろうか。
(木村慎吾)