お笑いコンビ・ダウンタウンの松本人志が11月8日放送の「快傑えみちゃんねる」(関西テレビ)に出演し、所属タレントの不祥事を揉み消そうと躍起になる一部の芸能事務所へ苦言を呈している。
“関西の女帝”こと上沼恵美子と松本の対談が実現したことで大きな注目を集めた同日放送回において、話題は芸能人によるスキャンダルへと及び、松本が「問題はですね。僕は犯罪とかは一切犯してないんですが、何らかのスキャンダルが出た時に一体どうすれば良いのかということです」と疑問を投げかけると、続けて、もしも自身が不貞行為を報じられた際には「上沼さんも是非(番組の中で)扱って下さい」と懇願。上沼も「もちろんですよ。スルーなんかできますか」と快く応じている。
すると松本は「スルーしたら済むと思ってる大手の事務所がいまだにあるんです。スルーしたらダメです」と話し、所属タレントが不祥事を起こした際の一部プロダクションによる方針を批判。また、「臭いものにフタをの時代じゃないんです。土鍋の蓋みたいなもんで、穴が開いてるからブワーッと蒸気が出てしまいます」とインターネット社会の発達で完全に情報を統制することは不可能との見方も示している。
「松本も報道バラエティ番組である『ワイドナショー』を任され、多方面から“これは報じないでくれ”というお達しを受けることが多いのかもしれません。また、報道番組を任される身として、世間が知りたいと思うテーマを“大人の事情”によって伝えられないというのは視聴者に不信感を与えることにもつながります。収録時期のタイミングが原因でチュートリアル徳井義実の申告漏れ騒動を番組内で言及できなかった際にもすぐにツイッターで都合を釈明し、翌週にはしっかりとこのテーマに向き合っていますが、こと木下優樹菜のタピオカ騒動や道端アンジェリカ夫の恐喝事件については未だに番組で一切触れることはできていません。今の時代、視聴者はタレント同士の忖度や身内擁護を最も嫌いますし、松本のツイッターにも“木下の件をスルーするのはおかしい”といったリプライが大量に寄せられていますからね。炎上の規模の大きさや時期的な観点から見ても、『えみちゃんねる』での松本の言葉は木下の件に関する世間からのクレームに対する間接的な釈明と捉える向きが大半です」(テレビ誌ライター)
芸能界の横のつながりを過剰に意識してしまえば、視聴者との間で構築してきた信頼関係を破壊することにも繋がってしまう。松本はそうした複雑な狭間の中で非常に困難な立場を担っているのかもしれない。
(木村慎吾)