3月30日、フィギュアスケート世界選手権2016がいよいよ開幕する。世界歴代最高得点を叩き出した羽生結弦選手は、難易度をさらに高めたプログラムを練習しており、大きな期待が寄せられている。しかし、脅威を感じるライバルが現れたことも注目だ。
「四大陸選手権では中国の金博洋選手が、優勝こそできなかったもののFSでは4回転ルッツ、4回転サルコウ、4回転トウループ+2回転トウループ、4回転トウループで、3種の4回転を4回跳びました。公認の試合で1試合3種類4度の4回転ジャンプを成功させたのは国際スケート連盟も認める、史上初の記録です」(スポーツ紙記者)
ナンバーワンの自負が強い羽生選手にとっては、自分を差し置いて史上初の記録を作られたことに、刺激されたことは想像に固くない。世界歴代最高得点を出したNHK杯でも、自分の前に4回転を次々と決め、高得点を出した金選手を見ながら「抜かしてやる、見てろよ」とつぶやいていたほどだ。
「羽生結弦は以前インタビューで、弱い相手に勝っても仕方ないと言っていました。強い選手を叩きつぶしてこそ自分の強さを実感でき、達成感を満足させられるタイプなのです。さらなる高みを目指したい羽生選手にとって、金選手の新記録は彼の闘争心をおおいにかきたててくれる起爆剤となるでしょう」(スポーツライター)
進化するライバルを、さらに凌駕する羽生選手が、間もなく見られるに違いない。
(芝公子)