タレントの坂上忍が2月18日放送の「バイキングMORE」(フジテレビ系)に出演し、愛犬を知人に譲渡した件で批判を浴びる歌手のGACKTについて言及している。
事の発端は、GACKTが2月10日に自身のYouTubeチャンネル「GACKTちゃんねる」にアップした「GACKTが愛犬を里子に出しました」と題された動画だ。
この中で、GACKTは、昨年5月に14年間飼っていた愛犬を亡くしたという知人の家を訪問。その妻がペットロスに陥っていると聞きつけ、GACKTは飼っている子犬をサプライズでプレゼントしたのだが、これに対し、「犬の気持ちを考えるとかわいそう」「責任持って最後まで育てるのが筋だ」「犬をモノみたいに扱うな」との批判が殺到していた。
「バイキング」では、GACKTによる愛犬譲渡が法的には問題にならないという識者の見解を紹介しつつ、愛犬家の坂上は「ルール上どうであろうと、動物を家族と捉えている人にとっては、あの行為を受け入れることはできない人の方が多いと思う。僕も同じです。あの行為は僕には到底考えられないこと」だとコメント。坂上自身も保護犬を育てていることを明かし、当初は簡単には懐かず、飼い主の変更がペットにとって負担になることを肌で感じているという。
また、過去には世話が追いつかず、犬を里子に出したことがあることも打ち明け、坂上は「チャラにはできないけど、なんとかしないといけないっていう今なんです」と罪滅ぼしの想いから保護犬を受け入れるようになったと告白した。
その為、やはりGACKTの行為については複雑な心境のようで、「非難できる立場じゃないかもしれないけど、勘弁してくれって。動物の意思はあそこに入ってない。あれは物として扱われてるとしか思えない」と苦言を呈している。
「現在は14匹ほどの犬に囲まれた生活を送る坂上にとって、愛犬は“唯一信じられる存在”とのこと。また、その名付け方も独特で、全ての飼い犬に苗字と名前のフルネームを考案し、『さん』や『くん』を付けて呼びます。『バイキング』では一部の共演者や識者、コメンテーターらに対して苗字で呼び捨てにすることがたびたび批判を受ける坂上ですが、ペットには“さん付け”です(笑)。その背景には溢れんばかりの犬や動物への愛情があり、今回のGACKTへの苦言や、自らの過去を真摯に反省した点について、ネットでは『坂上のブログを見れば分かる。普段は暴言家だけど、犬猫への熱意は本物だと思う』『動物に優しい坂上は悪い人ではない』『坂上は嫌いだけど、犬に関しては本当に尊敬できる』『好きですよ、愛犬家の坂上さんは。対人間となると色々問題あるんだけどね』と感心する声が多く寄せられています」(テレビ誌ライター)
愛犬を天国に見送る際には、いつまでも悲しみに暮れるのではなく、「また、もう一匹保護犬を引き受けて、救うことができる」と気持ちを前向きに切り替えるという坂上。GACKTに向けられた「勘弁してくれ」との言葉は、心の底から出た怒りの念が多分に込められていたにちがいない。
(木村慎吾)