俳優の小栗旬と鈴木亮平が海外進出に意欲を燃やしていることを10月14日発売の女性誌「女性セブン」が報じた。
同記事によると同学年である小栗と鈴木はともに身長180cm台の半ばで演技派、親友と言える間柄だという。先に売れ始めたのは小栗だが、近年は鈴木がNHK大河ドラマ「西郷どん」で小栗より早く主演の座を射止めるなど“下克上”が起きていると指摘。
さらに小栗が焦燥感に駆られたという出来事が、今年7月に公開された映画「ゴジラVSコング」への出演だったという。
小栗はハリウッド版「ゴジラ」シリーズの前2作で俳優の渡辺謙が演じた博士の息子という重要な役を演じたが、フタを開けてみると登場シーンは大幅カット。クライマックスは白目を剥いた顔をアップで抜かれるシーンで劇場から失笑が漏れるなど面白キャラ扱いとなってしまっていた。
小栗にとってハリウッド進出は小学校の卒業文集に「夢はハリウッド」とつづるほど、若い頃からの悲願だっただけに甘くない現実に心を痛めていたという。
一方で鈴木は英語とドイツ語を流暢に操るトリリンガル。鈴木もまた「海外での活躍」を望み、昨年、渡辺が出演し製作にも関わるハリウッドとWOWOWの共同制作ドラマ「TOKYO VICE」への出演が内定し、ハリウッドへの足がかりをつかんでいた。
映画配給会社関係者の証言として、鈴木の起用は渡辺の猛プッシュがあったことで実現。渡辺が“ハリウッドの後継者”として鈴木を推していた、というのが垣間見えたという。しかし、コロナの影響で同作の制作は延期。結果的に鈴木はスケジュールが合わなくなり、ハリウッドデビューは幻に。もし、鈴木がハリウッド作品に出演できていたら、完全な下克上となったかもしれないと、同記事は推測している。
ネットでは《どちらもそれぞれいいところがあるので比較などせずに頑張ってほしいですね》といった声もあったが、ほとんどが《鈴木亮平さんのほうが成功されるかと。彼はクレバーですし殺陣もできる。英語も流暢》《タイプが全く違いますよね。でも鈴木亮平さんを見ていると、いろんな役に見事に自分を変身させている感じがする》《個人的には鈴木亮平のほうがハリウッドでは活躍できる可能性は高いかなと。ゴジラも見ましたけど、小栗旬の英語は聞き取りにくく、その点は監督に指摘されたようでした。鈴木亮平はネイティブレベルですし、日本人俳優では珍しく役柄で肉体改造までする徹底ぶりです》など小栗よりも鈴木を推す声が多かった。
「ハリウッド進出のパイオニアとも言われる渡辺謙は03年の映画『ラストサムライ』で真田広之や小雪らとともにメインキャストとして出演。受賞には至りませんでしたが、その年のゴールデングローブ賞助演男優賞、アカデミー賞助演男優賞にノミネートされ注目を集めました。渡辺は過去のインタビューで当時、ハリウッドに自ら打って出ようという意識は『全くなかった』『たまたまそういう機運に恵まれて、僕が呼ばれたタイミングがよかった』と語っています。
また、語学力については『実はあまり関係ない』『台詞はスクリプト(台本)が送られてくるし、それをトレーニングするだけの話』『(英語は)基本はツールで、それよりも俳優としてのスキルのほうがよっぽど重要』と現場の経験から指摘。ハリウッド作品に出るようになって『むしろ日本の仕事をちゃんとやらないとダメだと感じました』と語り、『だから僕はハリウッド俳優にはなれないですし、なるつもりもない』と断言しています。小栗、鈴木のどちらが海外に有利か不利かではなく、まずは目の前の役に真摯に向き合うことが大事ということでしょう」(芸能記者)
どちらも、ぜひとも国内外で大いに活躍してほしいものだ。
(柏原廉)